暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第48話 邂逅
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カキーン

 私は飛んできた野球ボールを難なくグローブでキャッチする。現在放課後、普段ならオカ研の部室でだべってる時間なんだけど、今日は皆で野球の練習をしていた。理由は簡単、もうすぐ球技大会があるからよ。部活対抗の競技が何の球技になるか分からないということで、ここ最近は昼休憩と放課後に皆で様々な球技の練習をしてる。立案者は部長。

 しっかし私もこの十数年で随分と変わったと思う。前世ではどちらかと言うとインドア派で運動も苦手だったのに、今ではこうして普通に野球なんかもできたりするし、運動自体も結構好きなんだよね。いやまあインドアな方もわりかし好きなんだけど。何にしてもこの世界にきてから色々変わって私の視野もずいぶん広くなったと思う。

 それにしても、私はいいんだけどイッセーなんかは結構きつそう。早朝特訓に授業、この練習に剣道部、悪魔の仕事と毎日結構ハードだもんね。多分黒姉たちがここ最近毎日寝る前に仙術で体力回復してあげてるから保ってるんであって、それがなければ倒れてるわよね。

 さて、そっちはまあいいとして……問題はこっちよね。私は目下、懸念している人物へと視線を移す。そこにはボーッとした表情で突っ立てる祐斗が。この間イッセーの家でアルバムを見てからいつもこう。原作を知ってるから理由もわかるし今後解決することも分かってるんだけど……やっぱり何とかしたいわよね、こうやって直に見ちゃうと。それに原作通りの展開になると結構危険だし。原作通り、皆無事で切り抜けられるなんて保証どこにもないしね。……いやまあ龍巳がいる時点で大丈夫だとは思うんだけど。

「木場! シャキッとしろよ!」

 イッセーが祐斗に声を投げかける。部長の打ったボールをキャッチする素振りも見せずに頭にぶつけちゃったから。これは重症ね。普段の私生活にも影響を及ぼしそう。はてさて、どうしたものやら……。

 と、そんなことを思ってると部長がまた野球のマニュアル本を読みだした。それを見てグラウンドに散らばってた私達も一箇所に集まりだす。

「そう言えばイッセーくん、ご存じ?」

「何をですか、朱乃さん?」

「最近部長ったら、恋愛のマニュアル本なんて読みだしたんですのよ?」

「恋愛のマニュアル本!?」

 イッセーがたいそう驚いてる。うーん、イッセーって今部長のことどの程度好きなんだろ? 原作じゃ今頃は既にガチで惚れてたはずだけど、このイッセーは黒姉や龍巳、白音と子供の頃から交流があったわけで、そうなると誰の事好きなのか分かんないのよね。イッセーの好みを考えると黒姉が最有力候補だとは思うんだけど。イッセーの好みってどちらかと言うと姉属性だったと思うし。

「す、好きな人でも出来たんですかね?」

「うふふ、イッセーくんもそのうち知る
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