第三章
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皆西郷どんが必要えごわす。それに」
「薩摩、いや鹿児島に戻ればでごわすな」
「今士族の間に不満が溜まっていもっそ。奴等が西郷どんを担ぎ出せば」
「おいは一蔵どんとやり合うことになりもっそ」
「そんなことおいは我慢出来ん」
冷徹と言われる大久保だが今は違っていた。
その本音を出してそして言うのだった。
「おいは西郷どんにいつも助けてもらってた、その西郷どんとは」
「おいもでごわす」
そしてそれは西郷も同じだった。西郷は穏やかな顔で大久保に述べる。
「それは辛いことでごわす」
「それならここに残ってくれるでごわすか」
大久保は切実な目で西郷を見ていた。
「そうしてくれもっそ」
「いや、それでもでごわす」
西郷も切実な顔だ、その顔で大久保に答える。
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