第二十七話 フェザーン制圧
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っこり笑うと通信を切る様に指示した。親っさん、相変わらず手厳しいよな。これで少しは大人しくなるかな? 無理だろうな、事務所の連中、苦労するぜ……。
溜息を吐いていると親っさんがレベロ議長に連絡を取る様に指示を出した。あれ? 本当に取るの? ブルドックを大人しくさせるためじゃないんだ。今度はスクリーンにレベロ議長の顔が映った。表情が険しい、親っさんを見ると早速噛み付いて来た。
『君か、黒姫。一体どうなっている、フェザーンに攻め込んだと言うのは本当か!』
「攻め込んでなどいません。フェザーンは帝国領で私はローエングラム公からフェザーンでの自由裁量権を得ています」
親っさんの言葉にレべロ議長が苛立たしげに首を振った。
『建前はどうでもいい』
「良くは有りません、こちらの立場を説明しておかないと我々はただの悪人になってしまいます」
『自分が善人だとでも言うつもりかね?』
皮肉一杯な口調だったが親っさんは気にしたそぶりを欠片も見せなかった。ホント、親っさんって性格が良いよな。
「まさか、そんな事は言いません。善人ではありませんが我々の行為には法的な根拠が有ると言っているのです」
『……それで、君から連絡してきた理由は?』
レベロ議長、忌々しそうだな。でもここは親っさんの話を聞くべきだと考えたようだ、正しい判断だよ。聞かない方が良くない事が起きるって。
「現在宇宙港の閉鎖、船の出航の禁止を一時的に行っています。再開には二日ほどかかるでしょう。その後は順次同盟に向けて船を送り出すつもりです。同盟市民にはそれで帰還してもらおうと考えています。叛徒として拘束するつもりは有りません」
『なるほど、……市民の安全は保障してくれるのだろうね』
少し心配そうだな、うん、ヘンスローよりは好感が持てる。
「我々は危害を加えるつもりは有りません。問題はフェザーン人です、一部の人間が暴徒化しています。帝国人、同盟市民、関係無く襲っているようですね。現時点ではフェザーンの治安警察に沈静化を頼んでいます」
『フェザーンの治安警察は信用できるのかね』
不信感丸出し、フェザーン人って嫌われてるよな。
「ここで点数を稼いでおけば帝国軍本隊が来ても影響力を残す事が出来るかもしれません。非協力的ならその可能性は無い。そう言って協力を頼んでいます」
『なるほど、気休めにはなるな』
鼻を鳴らした、下品だぞ、レベロ議長。
「私と直接交渉して同盟市民の帰還を確約させた、そう言って貰って結構ですよ。煩い人間が周囲に居るのでしょう?」
レベロ議長が顔を顰めた。
『まあそうだ、弁務官府も連絡がつかん、そっちの状況がまるで分らないので煩く騒ぐ連中がいる』
「ヘンスロー弁務官達は暴徒が押し寄せてきたのでウチの事務所に退避していますよ。先程も何時
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