プロローグ
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無理じゃ。お主は己が特別な存在なのだと知れ」
……そうだったのか。思わぬ事実を突きつけられてしまった。爺さんも呆れているようだし。
「まあよい、そろそろ本題に入るとするかの。お主をここに呼んだ理由なのじゃが、お主には転生してもらいたいのじゃよ」
爺さんの話によると、自身の存在感が原因とはいえ何もしていないのに勝手に殺されるのは、爺さん的には許せないらしい。何が許せないのかは知らないが。
産れる前の状態ならどうにかなったが、生まれてからでは存在感というのは神様でもどうしようも出来ないらしく、なにも出来なかったせめてもの償いとして転生させてほしいとのこと。まあ、第二の人生が送れるのなら願ったりかなったりだ。
ん? 転生……?
「なあ、爺さん。転生する場所は指定できるのか?」
「うむ、要望があれば出来る限り応えよう」
「なら漫画や小説の世界にいけるかな?」
「原作じゃなく平行世界になるが、それでも良いのなら大丈夫じゃ」
マジで!? ならあの世界にも行けるのか!
「じゃ、じゃあ『精霊使いの剣舞』に行きたいんだが」
「うむ、かまわんよ」
それを聞いた途端、俺はつい渾身のガッツポーズを取ってしまった。お恥ずかしい。
「しかし、ふむ……。二次元の世界ならむしろ都合がいいかもしれん」
爺さんは顎髭を撫でて何かお考えの様子。
「二次元と三次元では世界の在り方というのが違っての。まあ詳しい内容は理解出来んじゃろうから省くが、二次元の世界ならお主の存在が強くても世界が崩壊することはまずないじゃろう」
よかった、転生したは良いがまた世界が崩壊しましたじゃ目も当てられないしな。
「じゃあ、早速転生してくれ」
「まあ待て。折角じゃ、何か願いがあれば転生の際に融通してやろう」
おお、まさか俗に言う転生特典がついてくるとは。でも俺、あまりチートとか好きじゃないんだよな。なら――、
「転生するときは人間の男にしてくれ。容姿は極端に不細工じゃなければ任せる。主人公のカゼハヤ・カミトと同じように精霊契約が出来るようにしてくれ。原作に関わりたいからな。前世の記憶はそのまま継続で。……んー、このくらいだな」
「ふむふむ、あい分かった。他にはあるかの?」
「いや、特にないな。あっ、そうだ、向こうに行ったら俺の神威ってどうなるの?」
神威というのは『精霊使いの剣舞』で登場する精霊と契約したり、その力を引き出して使うときに消費するエネルギーのことだ。俺も詳しく神威がなんなのかは知らないが、向こう行ったら原作に思いっきり関わりたいので神威は多い方がいい
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