第二十三話『転校生』
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不安になる、スウェンは俺の事をどう思っているのか。俺の事を友達として見ていないんじゃないかと、俺は不安になった。
今回の無人機の一件で、スウェンと顔を合わせるのが怖かった。もう、前みたいに一緒に話したり出来ないんじゃないかって。けど、向き合わなきゃ前に進めないと思って、会いに行った。そしたら、スウェンは俺が無事で良かったと言ってくれた。あんな目に合わせた俺の事を。しかも、あの時の表情……。
「スウェン……笑ってたな」
/※/
あの無人機の事件の影響で、クラス対抗戦は中止。データ収集を目的に模擬戦を行った事により、事態は比較的穏便にすんだ。あの無人機は何だったのか、何が目的でIS学園へ侵入してきたのか、それがわからぬまま、時間だけが過ぎていった。
そして事件から数日後の、6月始めの月曜日。スウェンは学園に行く前に、寮の掲示板に張り出されたお知らせを見ていた。
6月最終月曜日に、学年別トーナメントというものが行われる。勿論、スウェンもこのト−ナメントには出場する予定だが、問題が一つ。
例の無人機乱入事件があり、個人トーナメントからタッグ制に変わった。つまり、ペアでなければ出場できない。スウェンは誰とペアになるかを考えていた。
「織斑は……篠ノ之かオルコット辺りと組むことにはなりそうだな……どうしたものか」
これといって親しい者もいない。時間はまだあるため、スウェンは後々考えようと決め、学園へ向かった。
/※/
「やっぱりハヅキ社製のがいいなぁ」
「え? そう? ハヅキのってデザインだけって感じしない?」
「そのデザインがいいんじゃない!」
「性能面なら、ここ最近出た新しいスティング社が注目よね。着やすいらしいし」
「それならアウル社のも捨てがたいわよ」
クラス中の女子がISスーツのカタログを持ってあれやこれやと意見を交わしている。IS学園指定のスーツである必要はなく自由に選べるのだ。ここ最近、新参の会社が3社も現れ、女子の間では非常に熱が入っている。一人のクラスメイトが、一夏の方を向き
「そういえば織斑君のISスーツってどこのやつなの? 見たことない型だけど」
「あー、特注品だって。男のスーツがないから、どっかのラボが作ったらしい。えーと、もとはイングリット社のストレートアームモデルって聞いてる」
女子達は「へー」などと声を上げる。そして、スウェンが教室にやってきて、一夏達の下に行き
「おはよう」
「おはよう、スウェン」
朝の挨拶を交わす。
「随分と盛り上がっていたみたいだが、何の話題だ?」
「ISスーツの事だよ。スウェン君の
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