第106話:私たち、結婚します!(4)
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し、そういう光景は5分も見れば飽きてくるようで、
体力が回復してきたこともあって、止めに入ろうと身を起こそうとした。
そのとき、不意に道場の入り口が開かれた。
「お兄ちゃん、お姉ちゃん。 お雑煮できたよ・・・ってゲオルグくん!?」
道場に入ってきたのはなのはだった。
なのはは、床に倒れ伏している俺を見て、慌てて駆け寄ってきた。
「どうしたの!? あ、ここアザになってるじゃない! 大丈夫?」
「大丈夫・・・ではないけど、平気だよ。心配ないって」
「なら、いいけど・・・。何があったの?」
「恭也さんと美由紀さんに剣術の訓練をしてもらってただけだよ」
「お正月なのに?」
「まあ、こんな機会めったにないしな。いい経験をさせてもらったよ」
「ふぅん・・・」
なのはは小さくそう言うと、恭也さんと美由紀さんの方に目を向ける。
「無理にやらせたわけじゃないんだよね?」
「当り前だ」
「・・・なら、いいや。 それより、お雑煮ができてるから食べようよ」
なのはは微笑を浮かべてそう言うと、道場から出て行った。
「ごめんね、ゲオルグくん。ちょっとやりすぎちゃった」
美由紀さんが深く腰を折って、俺に向かって俺に頭を下げた。
「そんな、やめてくださいよ。確かに軽く怪我しましたけど、
いい経験ができたと思ってるんです。感謝してます」
「まあ、そう言ってくれると俺達も助かるよ」
「それはそうと、俺の力はどうですか? いや、まだまだってのは
判ってるんですけどね」
「そうだな・・・、よく訓練されている動きだと思ったよ。
俺達と張り合うにはまだまだだけどな」
「ありがとうございます。次はもっと腕を上げてきますよ」
俺がそう言うと、恭也さんは声を上げて笑った。
「楽しみにしてるよ。さ、雑煮を食べに行こう」
「はい、そうですね」
俺は恭也さんに向かって頷くと、床にてをついて立ち上がった。
その後、お節料理とお雑煮という正月特有の料理を朝食に頂いたあと、
俺となのはとヴィヴィオは、近くの神社に初詣に行くことになった。
俺とヴィヴィオはすぐに服を着替え終わり、居間に戻ってきたのだが、
なのははなかなか姿を見せない。
居間で15分ほど待って、ヴィヴィオが退屈そうにし始めたころ、
居間の引き戸が開いた。
「お待たせしちゃってごめんね。ヴィヴィオ、ゲオルグくん」
声につられて目を向けると、普段とは全然違う格好をして
照れくさそう人笑っているなのはが立っていた。
「えへへ、晴れ着出してもらっちゃった。どうかな?」
「ん、ああ。なんか、変わった服だな」
普段とは全く違う雰囲気に、不覚
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