二十四話〜壊れてしまえば終わり〜
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の機械鎧は爆散した。
これでやられるレベルならそこまで魔力を使う必要はないな。
―――いつ見てもそれはどうやってるのか不思議だねえ―――
昔、小さい頃に父さんに体で覚えこまされた技だよ。俺が死なないように手加減はしてくれてたみたいだけど、何度も内臓は傷ついたし、血反吐が出たなあ。
―――体でって……そ、そんなことより! ホースケはいかなくていいの? 母さんの所に!?―――
その様子を想像したのかアリシアは顔が青くなるが、すぐに表情を引き締めて言う。
いや、俺じゃなくてフェイト・テスタロッサと共に行くべきだ。あいつは絶対に立ち直ってここを通る。
―――そう……―――
そういえば隠は大丈夫なのだろうか。見た限りじゃ、パワーファイターではないように見えるが。
そう思い隠の姿を探すと、右手で機械鎧を殴り飛ばし、数メートルも吹き飛ばして一発KOする姿が見えた。
「……どうした、門音?」
「いや、お前パワーはそこまで無いはずだよな?」
「ああ。確かに俺は馬鹿みたいな力は無いが、拳に魔力を集中させれば簡単だ」
「そうか……これなら二人一組になる必要は無かったのかもな」
話しながらも俺達は機械鎧を駆逐するのを止めない。
どうやら、あちらも順調に壊していっているらしく、頻繁に豪快な破壊音が響いている。
「ああ……。だが、油断すれば簡単に死んでしまう程の力は備えている」
そして、十分も経った頃には約百体もいた機械鎧は全てただの鉄屑へと変貌していた。
先ほどの駆逐作業でテンションが上がったのか、縁は張り切り始める。
「よっしゃ!! さっさといくぜえええええ……え?」
だが、縁の言葉は不自然に途切れた。
途切れると同時に赤い液体が噴水のように飛び出し、縁の周囲にいた、佛坂と神白に降りかかる。
何故降りかかる? そもそもあの赤い液体は何?
その疑問に当然のように頭は回答を導き出す。
縁が秋山に剣で首を刎ねられたから。そこから血が噴出しているから。
なら、何故秋山は縁を斬った?
俺達を殺すため。
「……え?」
呆然と目を見開きく神白を見て、俺は瞬時に電気属性の魔力を体に流し込み、全力で神白のもとへ走り出す。直感で理解したのだ。次にこいつが殺される……と。
呆然とする神白を余所に佛坂はニヤリと口元を歪めて、瞬時に後ろに飛び退く。
次の瞬間巨大な大剣が突き刺さるが、そこに神白の姿は無い。
「っち! 外したか……」
「っは、っは、っは……おい、生きてるか」
「あ、ああ。助かった。ありがとう」
俺と神白をタックルするような体勢で倒れこんでいると、またも二つ目の武器が射出され、襲い掛かる。
「っち! おい。お前ら……どういうつもりだ
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