二十四話〜壊れてしまえば終わり〜
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シアの肉体の前に縋り付くように座り込み、アースラ艦内にいるテスタロッサに向けて語られる。
心を折るために。
「もういいわ。終わりにする……。この子を亡くしてからの暗鬱な時間を……。この子の身代わりの人形を娘扱いするのも……」
その言葉を聞いてテスタロッサの体が凍り付いたように固まる。
「聞いている? あなたの事よ。フェイト。……折角アリシアの記憶をあげたのに、そっくりなのは見た目だけ……。役立たずってちっとも使えない私のお人形……」
そこで、プレシアの事を調べていたエイミィの口から告げられる真実。
彼女が事故で実の娘、アリシアを亡くしているということ。
彼女は使い魔の研究ではなく、使い魔を超える人造生命の生成。
フェイトはその死者蘇生の秘術の彼女の研究に付けられた開発コードであること。
その言葉をプレシアは肯定し、作り物は作り物。命に代わりはないと語り、アリシアとテスタロッサを比較し、フェイトを貶め始める。
―――やめてよ……―――
「いいことを教えてあげるわフェイト。あなたを作り出してからずっとね、私はあなたが……」
―――やめてよ、母さん―――
そして、とうとうテスタロッサの心は……
「大嫌いだったのよ」
折れた。
目を見開いた後に、目から光を失ったテスタロッサは床に崩れ落ちる。
そして、テスタロッサに高町達が駆け寄る中でエイミィから緊迫した声が届く。
どうやら、高魔力反応がいくつも時の庭園内で起きているらしい。
それと同時に時の庭園内に次々と現れるAクラスの魔力反応。普通の武装局員では太刀打ち出来ないレベルのランクだ。魔力反応は六十を優に超える。
プレシアは魔法でアリシアが入ったカプセルごと浮き上がらせると、先ほど座っていた場所まで行き、そこで九つのジュエルシードを同時に発動させる。
「私達は旅立つの……。忘れられた都、アルハザードへ!!」
ジュエルシードは眩い光を放ち始め……
「この力で旅立って……取り戻すのよ。……全てを!!」
空間が揺れた。
「次元震です! 中規模以上!」
「振動防御! ディストーションシールドを!」
ジュエルシードの発動によって発生した次元震は更に強まり、アースラ内ではけたたましくアラームが鳴り響く。
―――……母さん―――
プレシアの狂ったような笑い声がアースラ艦内に響き渡る中、アリシアは悲しげな表情で母の姿を見つめていた。
……アリシア。何をそんなに悲しげな表情をしている。いくぞ。
―――え……? いくって……―――
ショックで頭までイカレたか? お前がプレシアを止めるんだろう?
そう、本来決められた暗い未来とは違った明るい未
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