二十四話〜壊れてしまえば終わり〜
[1/7]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
母親であるプレシアから攻撃されたという事実に暗い表情をしているテスタロッサを連れて俺達はアースラ艦内に戻ると、リンディさんが出迎えてくれた。
「お疲れなさい。それから……フェイトさん? 初めまして」
その言葉に何の反応を示すこともなくテスタロッサは俯いたまま。
その姿を高町達は心配そうに覗き見ている。
ここに来るまでに津神、縁、佛坂が「俺がいるから安心しろ」などという、三人とも言葉こそ違うものの似たり寄ったりな内容をテスタロッサの肩に手を置きながら語りかけているが、一人の例外もなく手錠で繋がれた両手で叩き落とされているか、隠に叩き落とされている。今の所高町と隠、アルフだけがまともにテスタロッサに触れることが出来ているという状態だ。
その様子に心配になったリンディさんは高町に部屋に連れて行ってこれから見せる光景を見せないように念話で伝えるが、既に遅くテスタロッサはモニターに映る、武装局員が時の庭園に突入する姿を見て、目がモニターに固定されてしまった。
どうやら、そこから動くつもりは無いらしい。
二十数人いるような武装局員は王の間で、玉座があるような場所に座っているプレシアを包囲し、武装解除―――デバイスを待機状態にする―――ように促すが、ただ笑うのみ。
特に抵抗するような様子も見せなかったため、半分はプレシアを包囲したまま、半分は危険物が無いか周囲の調査に乗り出した。
そこで、ある一つの扉を開けた瞬間にプレシアの様子は変わる。
モニターにもその部屋の中の様子は徐々に奥まで映し出され、高町とテスタロッサは驚愕の表情を顔に浮かべる。
奥には一つの大きなカプセルが存在し、その中に液体が入っており、そこにはフェイト・テスタロッサと瓜二つの少女。いや、アリシア・テスタロッサが浮かんでいた。
……あれがそうなんだな?
―――……うん。間違いなく私の体だよ―――
武装局員がそのカプセルに触れようとした瞬間、その二人の武装局員がプレシアにより吹き飛ばされる。
「私のアリシアに……近寄らないで……!!」
まるで、幽鬼のような顔をプレシアはしていた。
「う、うてえええええええ!!」
指揮官である武装局員の号令で一斉に魔法を放つが、プレシアの体に触れる前に消滅する。
プレシアとの魔力量に差がありすぎて、まともなシールドを展開する必要がないのだ。
「うるさいわね……」
そう呟くと、辺り一帯に紫色の電撃が降り注ぎ、その後には死屍累々となった武装局員達の姿が。
「いけない。局員達の送還を!!」
「りょ、了解です!」
リンディさんが素早く指示を送り、エイミィさんがすぐに、座標を特定し武装局員達を送還し始める。
そこから語られるプレシアの言葉。
アリ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ