エイプリルフール記念 番外編その1
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わたしは一歩をふみだした。
「危ないっ!」
「危ないであります!」
落下するわたしをケリュケイオンがすぐさまアシスト。
『フライヤーフィン』
「と、とんだ!?」
「空を飛んでいるのでありますか!?」
わたしが飛び降りたバルコニーの淵に駆け寄って下を覗き込んだ二人の声が聞こえた。
かまわずに飛行する事数分。
程なくして戦場へと到着するわたし。
【おーっと、あれは何だ?いや何者だ!?あの空を飛んでいるのは…ビスコッティ領主のミルヒオーレ姫だ!?】
そんな戦場を実況するアナウンサーの声が聞こえる。
【え?ちがう?】
どうやらどこかから原稿が回ってきたようで、それを読み上げながら訂正する実況。
【どうやら彼女は勇者召喚で一緒に召喚された異世界の少女のようです。良く見れば耳と尻尾がありません】
わたしは空中で止まるとケリュケイオンを突き出して構える。
「ケリュケイオン」
『ディバインバスター』
【それにしてもミルヒオーレ姫に良く似てますね。双子の姉妹と言われても納得してしまいそうです】
そんな実況の声をよそにチャージが完了する。
「シュート」
ゴウッとピンクの本流が戦場を襲う。
【こっ!これは、紋章砲でしょうかっ!それにしてもすごい威力だっ!】
ポポポポーンと音を立てて兵士達が敵味方関係なくけものだまへと変身する。
「もう一発」
『ディバインバスター』
「シュート」
【こっ!これはっ!この威力、彼女はまさに鬼神のようだっ!】
もう二発くらいディバインバスターをお見舞いすると、地上からの砲撃がこちらに向かってくる。
【この紋章砲はレオ閣下の攻撃だぁ!】
わたしを狙ったんだろうけれど、残念。
『ラウンドシールド』
【はっ!はじいたーーーっ!】
「行くよっ!ケリュケイオン」
『スターライトブレイカー』
散らばった魔力が私の眼前に集束する。
【これはっ!彼女は一体何をするのか】
もちろん、両方まとめてぶっ飛ばすんですよ?
「スターーーーライトォ、ブレイカーーーーーーーーーっ!」
ゴウッ
その瞬間、すべての音が止まった。
その後、爆音があたり一面に響き渡る。
シューーーーーッ
余剰魔力がケリュケイオンから排出される。
気持ちのいい疲労感。
高ぶった気持ちも魔力消費とともに減少する。
「なっ…ななな…なんて事をっ!」
わたしはキレた後に冷静になると後悔するタイプなのです。
だから目の前の惨状をみて顔面蒼白になってしまいます。
だって、アスレチック遊具のような戦場なんて影も形もありません。
ただ
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