エイプリルフール記念 番外編その1
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を置いて逃げな…さもなければ死ぬぜ」
と、死にそうなのは自分の方だろうにその青年は小声で俺に忠告する。
コツと何かが着地する音が聞こえ、音を辿るとそこにはいつぞやの長身の男が立っていた。
「今日は運が良い。長年の因縁と、汚点を一気に洗い流せるのだからな」
「ちぃ…やれやれだぜ…」
かなり後になって知った名前だが、この青年の名前を空条承太郎と言いスタンドは『スタープラチナ』、俺の両親を殺した相手がディオ・ブランドーであり、スタンドは『ザ・ワールド』と言う。
承太郎は満身創痍だが俺を庇うように立ち上がる。そのついでに刺さっていたナイフを抜き放った。
どうやらこの承太郎。あのDIOと敵対しているらしい。そしてこの傷つきようからしてかなり劣勢のようだ。
「おらっお前はさっさと逃げなっ!」
と言うと、承太郎は自分のスタンドを出現させ俺の首根っこを引っつかむと思いっきり後ろへと振り投げた。
「うわわっ!『エターナルブレイズ』!」
『ハァッ!』
振り払われる一瞬で俺は『エターナルブレイズ』と名付けたスタンドで承太郎さんのスタンド、スタープラチナをぶん殴った。
「何っ!こいつスタンド使いっ!」
承太郎さんはスタンドを攻撃され俺の事を敵かと一瞬逡巡したようだが、DIOの攻撃に集中しなければならないようで直ぐにDIOを睨む。
「まずはお前からだ、死ね承太郎っ!ザ・ワールドっ!時よ、止れっ!」
DIOがそう言った瞬間、おそらく時が止ったのだろう。
いきなりDIOが掻き消え、次の瞬間には胸部を貫かれて出血しながら吹き飛ぶ承太郎さんの姿が有った。
俺は吹き飛ばされている一瞬でソルを起動させる。
『スタンバイレディ・セットアップ』
瞬間に銀色の龍鎧が現れ、俺の体を包み込むが、その体の小ささにやはり不恰好だった。
空中で体を捻り、地面に両足を擦るようにして速度を軽減し着地する。
「貴様…何をした…?」
DIOが此方を睨みつけるが、それに答えてやるほど俺は親切では無い。
「こ…これは…傷が治っていくのか…?」
後ろの壁に激突して止った承太郎さんの体にはその何処にも傷跡が無く完全に塞がっている。
「いや…これは傷を直したと言うよりも…」
見た目の不良っぽさとは裏腹に承太郎さんの聡明な頭脳は何が起こったのかを正確に把握したようだ。
俺のエターナルブレイズが打ち込んだエネルギーはしばらくの間、承太郎さんの体を巻き戻し続けたのだ。
新しく傷を負ったとしても俺の打ち込んだエネルギーが尽きるまでは時間が巻き戻り続ける。
止った世界に死ぬと言う概念があるのかは分からないが、無いのなら巻き戻し続ける肉体
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