エイプリルフール記念 番外編その1
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察が駆けつけてきた。
ここで俺が居なくなるのはいらぬ誤解を招く。
良いだろう。必ず探し出すからしばらく待っていろ。
両親の葬儀が終わったときがお前の最後だ。
◇
「あああああっ!?くそがっ!何故消えぬっ…やつの射程距離はこれほどまでに長いというのかっ!?炎の燃焼がわたしの再生速度を上回っているだとぉっ!?」
男はビルの屋上を人間とは思えない跳躍力で駆け自分の屋敷へと戻り、全身を冷水につけるが、その炎は一向に鎮火する様子は無い。
「DIO(ディオ)様!?いかがなされました!?」
駆けつけたのは大柄の男だ。
「アイスか…お前のスタンドならこの炎だけを食う事が出来るか?」
「ス、スタンド攻撃!?」
「出来るのか出来ないのか、どちらだ、アイス」
DIOと呼ばれた男は余裕の無い声で部下であるヴァニラ・アイスに問い掛けた。
「か…可能でございます」
「ならば速くやれ」
「しかし、余り細かい動作は出来ません、表面の肉ごとそぐ事ならば…」
「速くやれと言っている」
「はっ!」
返事をしたヴァニラ・アイスは自身のスタンド、『クリーム』の口で食いつくようにディオの肉ごと削り取っていく。
全ての炎と取り除いたDIOは餌の為に飼っている家畜の如き扱いを受ける人間をアイスに連れてこさせると、その女の首筋に手を突っ込み命のエネルギーを奪うかのようにその血液を吸い上げる。
そうDIOは吸血鬼と言われる存在なのだ。
「このDIOとも有ろう者が小僧一人に恐れ退却してしまうとは一生の不覚…この借りは必ず返すぞ」
暗闇の中完全にその体を癒したDIOが虚空を見つめながらアオを必ず殺してやると宣言したのだった。
◇
余りにも奇怪な死であったために司法解剖に回された彼らの遺体を無事に日本に送り届けるという段階になり、俺は一人姿を眩ませた。
この段階ならばまだ両親の死を受け入れられない子供の暴走と言う事で余り疑われる事は無いだろう。
カイロの街を円を広げながら進む。
あの男と出会った日から後の新聞で、家が燃えたとか火達磨の男を見たとか言う情報は無い。そのことから考えるにあの男はどうにかして天照の炎から逃れたのだろう。
日が完全に沈んだ頃、大通りから悲鳴が響き渡り、逃げ惑う人々が我先にと駆けて行く。
「…あっちか」
俺はそう呟くと人々の波に逆らって歩を進め、そのまま人の波を抜けるとすでに誰も居なくなった道に出る。
何処だと視界を移動させると上空から何かが降ってくるのに気付き、咄嗟にその物体を受け止めた。
「人か?」
その人は全身にナイフを突き刺さっていてとても軽傷には見えない。
「ちぃ…おい坊主。今すぐ俺
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