第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第11話:偽者現る!……ぶっちゃけどうでもいいけどね。
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ないの? ド田舎の旅館だって、10人程度は泊まれるぞ!」
「へ、部屋数の問題ではございません! 姫様の安全を考えて、お付きの方達以外は宿泊させない事にしたんです!」
「馬鹿じゃねーの!? 安全に宿泊したいのなら、こんな安宿屋には泊まらないよ…つーか、そんなにビビッてんなら城から出るなつーの!」
「何と言われましても他の方を宿泊させるつもりはございません!」
「姫さんが『私達以外の者は宿泊させるな!』って言ってるの?」
「違います。当宿の配慮でございます!」
「………分かった…じゃぁ直接姫さんに交渉してくる。お前等の所為で一般の客が迷惑しているって言ってくる。もし直接交渉して、それでも僕等を泊まらせてくれなかったら、僕は世界中でこの事を言い触らすね!『この国の王族は税金を取るだけ取って、国民の事を顧みず我が儘ばかり言う連中だ!』ってね…この町の名前も、この宿屋の事も織り交ぜて世界中で言い触らす!」
そこまで怒り口調で言い切ると、勝手に客室の方へと歩き出し、サントハイムの姫と呼ばれている連中を捜しに言った。
そんなリュカの行動を見た宿屋の主人は、慌てて後を追い止めようと試みるが、ヤツは素早く進んで行ってしまった。
ワシ等もサントハイムの姫と呼ばれている連中の事が気になり、リュカの後を追う様について行く。
急いで2階へ上がると、宿屋の主人が固まっているのが目に入った。
近付き視線の先を見てみると……
「おっと動くなよ…サントハイムの姫は預からせてもらう。後を追ってきたら、姫さんの命は無いぞ!」
と言う台詞と共に、裏口から逃げて行く黒ずくめの一団と、若い女性が1人………
何事だ?
「リュ、リュカ…一体何事なんじゃ?」
「知らね…ここに来たら黒のがいっぱい居て、女の子を連れ去ってった…」
全然分からん……
ブライSIDE END
(フレノール)
クリフトSIDE
どうやら姫様(私とブライ様を含む)のフリをしていた者達が居り、そしてその所為で偽姫様が攫われた様だ。
人々を謀り姫様の名を騙ったから天罰が当たったんだろう…
本来ならば王家の名を騙った事を我らも罰せねばならないのだが、今は身分を秘匿せねばならぬ身…
気付かぬフリをして偽者共に話を合わせなければならない。
少なくとも無関係な宿屋の主人には、彼等が偽者である事を我らから言ってはいけない。
その主人はというと…
青ざめた表情で慌てて町の自警団本部へ駆け込んでいった。
小さな町の自警団程度で、これ程の大事件は解決出来ないだろうが、行動としては妥当であろう。
「あ〜あ…あの娘攫われちゃったね。そこそこ可愛かったから勿体ないなぁ…」
アリーナ様の名を騙るのだ…あの程度の容姿は最低ライン
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