第二章 A's編
第五十三話 『受け継がれる魂と記憶』
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にどうしたんですか?」
「い、いやなんでもない。すぐに向かうから待っていてくれ」
「わかりました。それじゃすぐに来てくださいね? 今日は先輩の代わりに私が腕によりをかけて料理を作ったんですから♪」
笑みを浮かべながら桜は部屋を出ていった。
「………」
私はしばし無言になる。
だが考えていても埒があかないのですぐに居間に向かうことにした。
居間の前に到着すると、
「おや、シロウ。今日はずいぶん遅いようですね」
「…あ、ああライダー。ちょっと寝ぼけていたみたいだ」
「そうですか。それとお早うございますシロウ」
「ああ、おはよう」
ライダーは笑みを浮かべながら部屋に入り席につく。
しかし現実ではライダーはいなかった。ならやはりこれは夢、か?
そこには私にとって懐かしい顔が勢ぞろいしていた。
「もう士郎〜! 遅いよー? お姉ちゃん、お腹が空き過ぎちゃったよー」
「タイガはいつものことでしょう」
「むっ…そういうセイバーちゃんだって士郎が来るまでイライラしていたじゃないか〜」
「そ、そんな事はないです。王たるものこれくらいの我慢は…」
「はいはい。藤村先生にセイバーも朝から騒がないでください。それよりおはよう、衛宮君」
「お、おはようリン」
「ッ!? え、衛宮君、いつから私のことを呼び捨てするようになったのかしら? 私は許していないわよ?」
「え? あ、いやなんでだろうな」
「………なによ。まるでアーチャーじゃない…」
リンはブツブツと呟きだした。
「朝から口説きとはさすがですね衛宮士郎。私もその毒牙にかからないように気をつけましょう」
「カレンは何を言っているんですか。士郎くんが困っているでしょう?」
「あら? バゼット、この早漏れにはちょうどいいくらいのものでしょう?」
カレンがまたありもしない事を呟く。
「か、カレン…だから私にはそんな記憶はないと…」
「いえ、士郎くんはアヴェンジャーの記憶を受け継いでいるのですからどういった内容かは知っているでしょう」
「そ、それは…」
「なになに? 士郎、お姉ちゃんに隠れてなにかやましい事してんの? お姉ちゃんは許さないぞ!」
「落ち着け、藤ねぇ!」
朝食の前から色々と騒ぎ出す一同。
…ああ、これは私がもっとも幸せの時間だと思ったものだ。
ここにはもう私が手にできない輝かしい過去がある。
『ごちそうさまでした』
全員での食事が終了し私は後片付けをしている最中だ。
桜は最初手伝うと言っていたが朝食から片付けまで悪いと思ったので一人ですると言って断った。
その桜はリンと一緒にお出かけをしていった。
バゼットとカレンも教会の方へと向かっていき藤ねぇも学校へと向かっていった。
ライダーはバイトに向か
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