第一話 閃光と赤
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笑みが張り付いているが、果たしてどこまで本気の笑顔だろうか。
「別に取って食おうってわけじゃないし、気楽にしなよ。あ、でも彼氏とかに誤解されたら大変かな?」
「か、彼っ……!? そんなのいるわけないでしょ!」
「……へえ、だったら俺、立候補しよーかな」
そんなことを言うジルは、明らかに先ほど以上に楽しんでいた。
ジルの様子を見て、アスナは嫌な予感がした。彼のことだ、先ほどの過剰な否定の意味にも気づいたかもしれない。
「だ、ダメです……! こ、恋人なんて作ってる暇ないし……」
「りょーかい、そういうことにしとこうかね」
意味ありげに頷いたジルは、ウインドウを呼び出していくつかの操作をした。すると『Jilからパーティーに誘われています』、とアスナの目の前にシステムタグが出現する。
アスナが相手の顔を確認すると、長身の少年はキザにウインクした。
思わず眉をひそめるが、ここでジルを逃がすわけにはいかない。アスナは渋々、選択肢の『YES』を選択する。
「それじゃ、よろしく頼むよ――アスナ?」
そう告げるジルは、相変わらず軽薄そうな笑みを浮かべていた。
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