プロローグ
前書き [2]次話
「お・ひ・さ☆」
目の前に急に現れた残念系イケメンの男が声をかけてきた。
「久しぶりだな。 お前が出たということは私は死んだのだな」
「そのと〜りっ!! 物分りの良い子は好きだよぉ。 んじゃ、次の転生地はワンピースだからよろしく」
「お前というやつは、毎度のことながら急すぎるだろう?」
「いやいや、君の転生物語のおかげで、私のブログ、『えっちゃん転生日記〜あの子は転生先で大活躍!?〜が、毎日15万アクセスを上回る大盛況振りなんだよ。 神様ブログランキング1位も何度か経験してるんだから」
この会話でもわかるだろうが、私はもうすでに何度か転生トリップというものを経験している。
最初こそ、チートや最強主人公原作介入に浮かれていたこともあったが、何度も転生を繰り返すと、原作知識なんてものは遥か昔の出来事であるし、チートに魅力を感じなくなってくるものである。
遠い昔の私は確かオタクだったきがする。 最早数百年前の人物なので、平清盛とか源義経とかを見てるような感じだな。 自分の記憶なのに……。
さて、そんな最初の私が確か好きだった漫画の中にワンピースは存在した。 ……はずである。
もううろ覚えである。 そもそも目の前のイケメンはかなり意地が悪い。
今まで何度となく転生させられてきた場所は、全て漫画やアニメ、ゲームの世界であった。
ワンピース等好きで読んでいた漫画やゲーム等は最初の方にはまったく飛ばされることなく、ア○パンマンやドラ○もんなどの、原作知識必要あるのって場所から転生させて行きやがった。
まぁ、あれだ、原作知識使って無双されるのは面白くないらしい。 というよりだ、ドラ○もんの世界に行って何をしろって感じじゃないか?
あ、ア○パンチは非常に役に立った。
某黒髪ロングの美少女武神【M.K】さんを一発KOした実力は侮れないだろう。 いや〜、あの時の周りの反応は面白かった。
なんでも世界最強の武神さんだとかで、彼女のおじいさんも口あけてあんぐりしてたし……。 流石にUFOを一発でぶっ飛ばすようなパンチには勝てなかったみたいだけど。
国民的ヒーローは大きなお友達の為の武神さんより圧倒的に強かったみたいである。 知名度の差かな?
まぁ、次の世界でもなんとかなるだろう。
「じゃ、行ってくる」
「おう、いってらっしゃい。 いつもみたいに成長の限界は突破し続けているから。 頑張ってね○○ ○○」
神が私の名前をつぶやいた。 もうずいぶん前に不要となってしまった名前なので、聞き取ることはできなかったが。
その言葉を最後に、私の意識はぷっつりと途切れた。
前書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ