第9話『帰郷』
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で魚人の名前はアーロンというらしい。アレがリーダーっぽかったし、おそらくアレがアーロンなんだろう。
あのギザ鼻のアーロンにかかってる賞金が2000万? たったの? あれだけ強かった男が? 賞金なんてものは強さだけじゃなくて危険度の高さでも決まるという、もしかしたら危険度が低いとみなされてきたのだろうか。いやしかし今まで何度もジンベエ師匠と賞金首を狩ってきたけど6000万以下の男は基本話にならないようなやつらばっかりだった。
浮かぶ疑問がとまらない。
……待て、あいつは本当に強いのか? ずっと子供のころのイメージであいつの強さをイメージしてきたから俺の先入観が混ざってるのか? その可能性はある、高いのかもしれない。
ジンベエ師匠だって俺の強さに太鼓判を押してくれた。あの時はただ俺を励ますためだと思っていたけど、よく考えたらあの人はお世辞なんていわないから事実なのかもしれない。
「……」
自分の手を見つめる。
俺は自分の予想以上に強くなったのかもしれない。今まで白ひげさんの船以外の海賊とは交流なんてなかったし、白ひげさんの船にはまだまだ強い人がいたから俺なんてまだまだと思っていたけど俺はもしかして自分のことを全然わかっていなかったということなのだろうか。
いや。
そこまで考えて自分の首を横に振る。
自分の強さを考えるのはそこまでだ。今はもっと先に整理しないといけないことがある。
「今……ナミって言わなかったか?」
確信があった。
ナミなんて珍しい名前じゃない。だけどコノミ諸島に向かっていると、俺はそう聞いた。ならきっとナミだって俺が思い描いている人物だ。
「それはオレンジ色の髪……女性か?」
特徴を言おうとして、やめた。単純に8年も見ていないのだからきっと風貌も変わっているだろうから。トレードマークだったオレンジ色の髪のことしかわからないから。今のあいつはいったいどんな感じなんだろうか。きっと美人なんだろうな。びじかわいいのかもしれない。ベルメールさん似の性格はしてそうな……いやなんかこう、こずるい感じになってそうだな。
俺の質問に、彼らはみな一様に驚いた顔を。
どうやらビンゴらしい。
「お前、ナミのことしってんのか!?」
麦わらの男が慌てて俺へと詰め寄ってきた。
近い。
「知ってる、昔なじみだ……ナミが俺のことを覚えているかどうかしらないけど」
「昔なじみだぁ!?」
次は金髪の男が詰め寄ってくる。
鼻息を荒くして、実に暑苦しい。
……なにか気に障ることでも言っただろうか?
「次は俺からの質問」
「ん?」
「お前たちはナミとどういう関係なん――」
「――うちの航海士だ」
「!」
俺の言葉に、麦わ
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