コードギアスR1
0142話
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「ほう、君がアクセル・アルマー君か」
コーネリアの指示の下、出撃準備をしていたその場所へと現れたのは金髪の優男だった。優雅な笑みを浮かべ、その態度は人当たりも良い。そしてその頭脳はルルーシュをも凌ぐ。それだけを聞けばこれ程優秀な男はいないだろう。だが、この男の目は虚無を宿している。念動力者である俺だから分かったのか、あるいは原作知識を持っているからこそ見抜けたのか。
「ああ。お前は?」
「貴様、無礼であろう!」
叱責の声を上げたのは頭が禿げ上がった中年……いや、すでに老年か? の太った男、バトレー将軍だった。そうか、式根島・神根島の戦いが終わったという事はこの男がシュナイゼルの側仕えになっていてもおかしくないな。
「すいません、兄上。アクセルは元々傭兵として各国を渡り歩いてきた男。口の利き方はご覧の通りでして」
隣でシュナイゼルに頭を下げているコーネリアもその姿に思わず軽く眉を顰める。
だが、次の瞬間。
「いや、気にしなくていい。私もそのような言葉遣いをされたのは初めてだから新鮮だよ」
そう、この鋭さがこの男の驚異的な所だ。今の鷹揚な態度も俺が一瞬眉を顰めたのに気が付いた為だろう。
正直、俺はこの手の男が苦手だ。純粋な戦闘に関する力なら誰にも負ける気はないし、実際それだけの実力を持っているとも自負している。だが、この手の相手はその戦闘にまで持ちこませてもらえない。ここにレモンがいれば話は多少違うのかもしれないが……いや、レモンの本分は科学者だ。俺よりこの手の戦いが得意とは言えさすがにシュナイゼルには及ばないだろう。……ヴィンデルがいればシュナイゼルとも互角以上に渡り合えただろうが。
いや、既にヴィンデルはいないんだ。それにそんな事をあの世で待ってるヴィンデルに知られてみろ。それこそ鼻で笑われる事になる。
「そうか。じゃあこのままの態度で通させて貰おう」
「我が君! そんな恐れ多い……」
「気にするな、バトレー。ブリタニア皇族に対してこのような口を利いてくれる人はどのくらいいると思う?」
「我が君……」
バトレーが溜息を吐き、こちらへと視線を向ける。俺のイメージでは凡庸な男という感じだったが、その眼光は意外な程に鋭い。
「アクセルとか言ったな。我が君の温情に感謝するんだな」
「バトレー! ……すまない、アクセル君。これからもコーネリアの力になって貰えると兄としても嬉しい」
差し出された手を握り返す。こうして握手をしていてもその感情は感じる事が出来ない。これがシュナイゼル・エル・ブリタニア、か。
「コーネリア、キュウシュウについてだが」
「はっ、すぐに鎮圧してきます」
「それもそうだが、ダールトンを私の補佐として残していって貰えないかな?」
「ダールト
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