暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
コードギアスR1
0142話
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つ訳にもいかん。兄上の言ってた通りに特派の連中も既に行動を起こしているだろう。ポートマンを出撃させよ」
「イエス・ユア・ハイネス!」

 コーネリアの命令に従い、旗艦であるこの揚陸艦やその周囲に浮かんでいる揚陸艦から次々にポートマンが出撃する。荒天の為に揚陸艇の揺れも凄い事になっているが、さすがにブリタニア軍のポートマン部隊と言うべきか。全機が躊躇う素振りすら見せずに海中へとその身を沈める。
 揚陸艇を動かしている船員達もその勇姿には期待していたのだろう。だが、その期待は数分後には落胆へと変わる。フクオカ基地から発射された砲弾が海中へと降り注ぎ、キュウシュウへと上陸しようとしていたポートマンのかなりの数が撃破されてしまったからだ。

「姫様、損害が大きすぎます。この天候ではガーリオンも使えませんし……上陸作戦は天候が落ち着いてから行うしか」
「むぅ」

 ギルフォードの進言に悔しげに呻くコーネリア。

「落ち着け。天候が荒れているのではどうにもならない。ロイド達にだってその辺は分かっている筈だ。天候が落ち着くまで待つ方が得策だ」

 ギルフォードを援護するようにそう言う。実際、特派の任務はフクオカ基地にいる澤崎の捕縛ではあるが、同時に陽動としての効果もある。いや、どちらかと言えば陽動の方がより重要性が高いだろう。いくら第7世代KMFのランスロットといえども、所詮は単機で……しかもそのエネルギーであるエナジーフィラーは有限だ。これが時流エンジンのように永久機関であるのならランスロットだけでフクオカ基地の制圧も容易いのだろうが、このコードギアスの世界で永久機関は未だに実現していない。

「……アクセルの言う事ももっともだな。それに指揮官が慌てていたりしては部下に伝わる」

 苦笑を浮かべるコーネリア。その様子を見ていたギルフォードも口元に微かながら笑みを浮かべていた。

「それにいざとなったら俺がガーリオンで先発して上陸場所を確保してもいい。この戦いはどうあっても俺達の勝ちは揺るがないさ」
「いや、その案は却下しただろう。陽動という訳でもないのにアクセルに掛かる負担が大きすぎる」
「なら、時を待つべきだな」

 俺のその言葉に、コーネリアはただ黙って頷いた。
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