第十八話「ゲーム開始! 血祭じゃー!」
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口を開く。
「では良くできたので、『ご褒美』を下さい……」
頭を差しだす小猫ちゃん。
「ん、なーでなーで」
修行中に良くできた時に頭を撫でてあげたら味を占めたらしいのです。それ以降、ことあるごとに『ご褒美』を催促されるようになりました。
「小猫ちゃんより背が小さいレイが頭を撫でるって、シュールだなー」
復活したイッセーが何やらニヤニヤした顔で見てくるので、お腹にパンチ。なんとなくムカッとしました。
踞るイッセーの頭を突っついていると、インカムからリアスちゃんの声が聞こえた。
『みんな聞こえる? 朱乃が最高の一撃を見舞ってくれたわ、ここまでは作戦通りよ。あの雷は連発できないわ。朱乃の魔力が戻り次第、私たちも前に出るから、それまで各自お願いね。さあ、次の作戦に移るわよ!』
ちなみに先程の作戦というのは自分たちを囮にして敵を誘き寄せ、ある程度戦闘をしたら退避し上空からお姉ちゃんが体育館ごと敵を一網打尽にするというもの。次の作戦は覚えていなかったりする。まあ流れに便乗してれば大丈夫でしょう。
じゃあ僕もそろそろフラッと行こうかな。次は木場くんのところにしようか。
イッセーたちに別れを告げようとした時だった。
――っ、魔力反応!
「危ない!」
咄嗟に小猫ちゃんを突き飛ばす。刹那、突き飛ばした僕の右手が爆発した。いや、これは空間を爆発させたのか。
「レイ!」
「レイ先輩っ!」
イッセーたちが駆け寄ってくる。僕はそれを無事な左手で制して、上空を見上げた。
「あら、とんだ邪魔が入ったわね」
視線の先にはフードを被った女の子が翼を広げて空を舞っていた。
「ふふふ。双方に明らかな人員の差があるなら『犠牲』が有効。多少の駒を捨ててでも確実に相手の駒を取っていけば、勝敗は自明よね」
「……」
嘲笑の顔でこちらを見下すフードの女の子に小猫ちゃんが無言で拳を構えた。無表情だがその瞳の内からは底知れない怒りの色が感じられた。
「小猫ちゃん、僕は大丈夫だよ」
「先輩……」
いつものように右手の怪我を『無かったこと』にした僕は元に戻った手で小猫ちゃんの肩を叩いた。
「それに小猫ちゃんとは相性が悪いからね、僕が殺るよ」
「あなた、どうやって腕を治した……?」
フードの女の子が訝しげに訊いてくる。
「さてね、教えてあげないよーだ」
あっかんべー、と舌を見せ、ポケットから小瓶を取り出す。
中身を煽ろうとすると、背後から声を掛けられた。
「いえ、彼女のお
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