第十八話「ゲーム開始! 血祭じゃー!」
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り懐に潜り込んだ。
「レイ先輩直伝、崩撃……!」
大地を踏み抜くほどの震脚を利かせ、腰だめに構えた拳が相手のみぞおちに突き刺さる。
「かはっ――」
「ミラ!」
チャイナ服の女の子は口から血を吐き、地面に崩れ落ちた。蹲っている女の子が悲鳴を上げる。
『ライザー・フェニックス様の〈兵士〉一名、リタイア』
アナウンスとともに女の子の体が次第に透けていき、この場から消えた。うんうん、ちゃんと練習を怠らなかったようだね、感心感心。
『イッセー、小猫、レイ、聞こえる? 私よ。朱乃の準備が整ったわ。今から大技を放つから、その場から退避して』
「了解です!」
耳に付けたイヤホンからリアスちゃんの声が聞こえた。イッセーが返事をすると僕たちに目配せをする。
頷いた僕たちは一斉に中央口へと駆けだした。
「逃げる気!? ここは重要拠点なのに!」
後ろでギャーギャー騒いでいるが、そんなの無視。
中央口から飛び出た途端、閃光が駆け抜けた。
――ドォオオオオオオンッ!
轟音とともに天から巨大な雷が降り注ぎ、体育館を跡形もなく消し飛ばす。
おーおー、さすがお姉ちゃん、派手にやるねー。
「撃破」
空からお姉ちゃんの声が。見れば黒い翼を広げて右手を天に翳していた。その手は未だ電気が走っている。
僕が手を降ると振り返してくれた。
『ライザー・フェニックス様の〈兵士〉二名、リタイア』
そりゃ、あれを食らったら一溜りもないよね。
「よっしゃ! やったな、レイ、小猫ちゃん!」
ガッツポーズをするイッセーに小猫ちゃんの冷たい視線が突き刺さる。
「……こっちを見ないでください、変態先輩」
蔑んだ声でイッセーを責める小猫ちゃん。その後輩の様子にイッセーの額に冷や汗が浮かんだ。
「い、いやだな、小猫ちゃん。味方には使わないよ俺」
「それでも最低です……」
一言の下に切って捨てた小猫ちゃんは僕に向き直る。地面に手をついて落ち込むイッセーは無視するようだ。
「どうでしたか……?」
表情はあまり変わっていないが、その声からは不安の色が窺えた。
「そうだねぇ。少し魔力の浸透が甘かったかな。でも減点はそれくらいだし完成度もかなり上がってたよ」
崩撃は魔力を宿した拳を相手に叩き込み、魔力を流し込むことで内部と外部を同時に攻撃する技だ。近接格闘を得意とする小猫ちゃんにうってつけだと思い修行中に覚えさせました。
うっすら頬を朱くした小猫ちゃんがおずおずと
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