SAO編
episode6 キエルヒカリ2
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がすなよ」
三人が怯えたように頷く前で、PoHが左腰のポーチから一つの小さなホイッスルを取りだす。俺も見るのは初めての激レアアイテム、《フレンド・ホイッスル》。登録した者に笛の音を届けるという有りがちなものだが、この世界ではダンジョン内で仲間とタイムラグ無しで連絡を取れる手段で、利便性は高い。
ランダムドロップのそれをどうやって手に入れたかは、知りたくも無い。
「ちゃんと、殺す」
「了解っスよヘッド!」
「…ゴろす」
その声が、俯いた俺の脳に、きりりと響いた。だが、俺はもう、抵抗する気は無かった。そんなものは、もうとっくに圧し折られてしまっていた。俯いたまま、無意識に右手を振ってメニューを呼びだす。
思えば。
このとき、俺はなぜメニューを開いたのだろう。
そんな必要など、全く無かったにも関わらず。完全な無意識のままで。
だからそれは、俺では無い、別の誰かの、意思だったのかもしれない。或いは、遺志か。
無音で開くストレージ。その中に、俺は見た。
まるで浮き上がる様に力を放つ一行。
片手用グローブ、《カタストロフ》。
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