第三幕その五
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た。
「これでいい」
マンドリーカはそれを見て満足した様に微笑んだ。
「これで私達はようやく結ばれたのです」
「清められ、そして祝福されて」
「はい。神が私達を祝福して下さいました。私達は永遠に一緒です」
「この世の終わりまで」
「そう、最後の審判まで」
アラベラはコップを足下に置いた。そして両手を差し出した。
マンドリーカはその両手を握り締めた。力強く、それでいて温かい手であった。
「私はもう貴方以外の誰のものでもありません」
「それは私も同じこと」
「信じて下さいますね」
「はい」
マンドリーカは頷いた。そして彼も言った。
「私を信じて下さいますね」
「はい」
アラベラも頷いた。それで二人の絆が確認された。
「私はもう別のものになることはありません」
「それは私も」
アラベラもマンドリーカもそれは同じであった。
「明日から二人の生活がはじまります」
「はい」
「この懐かしい都を後にして私は貴方の側へ」
「そして私はそれを受け止める。行きましょう、緑の都が私達を待っています」
「ええ。行きましょう、二人で」
「喜んで」
二人は並んで階段を昇っていく。そしてそのまま二人の世界に向かうのであった。
アラベラ 完
2004・12・6
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