二十三話〜一騎打ち〜
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クロノも便乗するが、隠は何やら得意げな雰囲気を醸し出し始めた。
そして、まあ黙って見てろ。とでも言いたげに麺をフォークに巻き付けて……
口を開けるのに従って、布もその部分のみがひとりでに割れて、隠は口元を晒さずともスパゲティを食べてしまった。
そして、ドヤ顔をした。
バイザーと布で顔を隠しているのにも拘らずそう見えたのだ。
「お、おう……」
「っな……」
俺達の表情に驚きよりもむしろ、呆れの色の方が強かったのに隠が気づいたのか、すぐに食べ始めた
そして、俺も食べ始めようとするとクロノがふと、思いついたかのように話しかけてきた。
「そういえば邦介はなんであんな所にいたんだ?」
「ああ、そうそうすっかりその事を言うの忘れてた。俺さ、海中にいたんだよ。そこでこれ探してたの」
ほれ、とクロノに封印済みのジュエルシードを三つ手渡す。
「……道理で残りが六個のはずなのに三個しか無かったわけだ」
探す手間が省けたと、俺に礼を言いながらデバイスの中へ三つのジュエルシードを収納した。
そして、どうやってこんな広大の海から探したのかという質問に対して、適当に偶然だと答えながらも、食器の中は空っぽになったため、俺はその場を後にし、与えられた部屋へと戻った。
部屋の中には誰もおらず俺一人だけ。
ここなら丁度いいな。
―――何するの?―――
ちょっと、お前の妹ために呪いのブツを作るんだよ。
―――……一体何するつもり? 妹に何か危害を加えたらいくらホースケでも容赦しないよ?―――
安心しろ。ただ「破壊すれば見えないモノが少しの間見えるようになる」呪いが付与された石を作るだけだ。
―――……もしかして!?―――
言っとくが俺は手助けはするが、プライベートにまで口出しする気は無いからな。
その辺りは自力で頑張ってくれ。出来る限りのお膳立てはしてやる。
―――っ!! ……ありがとう―――
涙目のアリシアからのお礼を背中で受け、そのまま俺は呪いのブツを作って寝た。
アリシアに言った呪いに後一つだけ呪いを付け加えたが、これが吉と出るか凶と出るかは……あの家族次第。未来は自分の手で切り開けなければ意味は無い。
そして、呪いのブツを作っている際に、リニスと繋がっていた魔力ラインが消えた。
それから、三日後。俺達は臨海公園にいて、今は高町とテスタロッサがそれぞれ集めたジュエルシード全てを賭けて、全力を尽くし、海の上で戦っている。
これは、テスタロッサと高町がジュエルシードを賭けて戦い、そのジュエルシードを黒幕が自分のいる場所へ転送する瞬間を狙ってアースラ側が逆探知して居場所を突き止めるという魂胆らしい。
そして、アースラ側はボロボ
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