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って目の前に九尾の女性が現れる。
「私は京都を取り仕切る九尾の狐・八坂です。夜叉の血を引く悪魔よ、このような事をして何のつもりじゃ?」
「修行だな」
「…………ん…………」
白音もこくんとうなづく。
「はっきりと、言うと迷惑じゃ」
「はっ、はっ、はっ、知らんな」
「…………」
「…………」
睨み合う俺と八坂。
「このような事を続けるなら、我々にも考えがあるぞ?」
「殺るっていうなら喧嘩を買うぞ?」
ドライグを顕現させて、増幅を行う。
「赤い龍じゃと…………よかろう、この場は一度引こう」
そう言って、八坂が消えた。先ずは餌に引っかかったか。
それからしばらく、八坂との交渉が続く。俺は八坂にオーフィスの力もこっそりと使って圧力をかけて行く。すると日に日に八坂はやつれていく。当然だ。こっちが龍脈の支配権も奪ってしまってる上にオーフィスの圧力は尋常じゃないのだから。そして、そうなると獲物がかかる。
「貴様じゃなっ!! 余所者めっ、良くも母上を苦しめてくれたなっ!! 皆の者、かかれっ!!」
現れたのは巫女装飾を着た小さな可愛らしい女の子。キラキラ光る金色の髪の毛に黄色の双眸。身長は小学校低学年くらいだ。そして、頭には同じ金色の耳にフサフサの金色の尻尾。そう、京都を取り仕切る九尾の狐・八坂の娘、九重だ。
「白音」
「…………はい」
タヌキや天狗や狐のお面を付けた連中が襲って来る。そんな相手に俺がする事は一つだ。大規模な結界を展開して侵入も逃げる事もできなくする。その間に仙術も駆使して動く白音は瞬く間にカラス天狗達をボコって、倒して行く。
「ばっ、馬鹿な…………こやつらは私の精鋭じゃぞ!!」
そして、俺はユーリを召喚する。
「…………ん…………?」
この時になると残るのは九重だけだ。実力が違いすぎる。いや、悪魔のくせに神聖な聖剣のオーラを纏い、身体ごと消える白音を捕らえるのは難しいだろう。セイバーが剣を隠していた効果を身体そのものに適用させているのだから。もちろん、俺に喧嘩を売ってきた連中は叩き潰した。生きてはいるがな。
「…………ひっ、姫様…………お逃げ…………ください…………」
「いっ、嫌じゃっ!! 皆をおいて逃げられぬっ!!」
「まあ、逃げるのは無理だろうがな。全員、皆殺しだ。襲って来たんだから、返り討ちに会う覚悟はできてるんだろ? 勝つ見込みもないのに襲撃してきたお前の責任だ」
「っ!? 全て私の責任じゃ…………」
「そうだな」
うなだれる九重に俺は近づき、耳元に囁く。
「お前の態度次第なら、こいつらを見逃してやっても良いぞ」
「そっ、それは本当か!
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