2 「★『アオアシラの侵食』」
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
にはならないかもしれないけど、頑張ればいつか、ひょっとしたら上級ハンターになれるかもしれないよ」
「じょ、上級!?」
目を白黒させるハーヴェストにくすくす笑いながら答えた。
「もちろん。ハンターやるからには、目標はHR6! ……まだ星3つまでしか受けられないHR1の若輩だけど」
「うニャア!?」
「でも、目指すのは自由だもん。頑張ろうね!」
「……ボクよりもっと強いオトモを雇えば、ご主人の夢も現実的になるニャ」
「まぁたそんなこと言って。2人で頑張らないと意味ないんだよ」
そんな会話をしているうちに日は完全に沈み、2人は腹ごしらえをするために焚き火をした。丸鳥と呼ばれる鳥竜種ガーグァの肉を、香ばしい匂いが漂うまで焼く。
ガーグァは鳥竜種だが性格がおとなしくまた他の草食竜アプトノスやケルビと同じくらい臆病でなため、広く家畜としてユクモ近隣では飼われている。丸っこい体と飛ぶには適していない小さな羽が特徴である。
ほかには装飾として言い値で取引される【丸鳥の羽】がわりと有名だろうか。驚いた拍子に卵を落とすこともあるので、後ろからそうっと近づきお尻を蹴り飛ばした。上手くガーグァの卵をゲットしたので、夕飯に追加する。
そんなことをしていると、なんだか自分も一端のハンターになってきたような気がした。
食事もとってスタミナも回復。ついでに寝心地の悪いベッドで仮眠も取る。
「……さて。第2ラウンドと行きますか!」
「頑張るニャ!」
渓流のエリア1にはもうガーグァの姿はなく、代わりに月光を反射する緑がかったシカのような動物、ケルビが水を飲んでいた。小型草食獣であるケルビの角は万病に効く薬となるが、生きたまま剥ぎ取った方が効能としては優れている為、太刀使いであるリーゼロッテは今回手を出せなかった。
ちなみに、角を生きたまま取るというのは残酷に聞こえるかもしれないが、角をとったことで彼らが死ぬということはなく、また時が経てば立派な角が生えてくるため、何ら問題はない。
「待ってなさいよ、アオアシラ! ハーヴェストと一緒に、2人で1人前だって証明してやるんだから!」
「ニャー!」
渓流を駆けずり回り始めた。
一方その頃、ようやくエリザを乗せた竜車は渓流ベースキャンプに到着した。車にはガーグァがつながれている。一般的な竜車では力持ちなアプトノスが荷台を引くのだが、ガーグァの方が足が速いという特徴があるのだ。気を利かせたシャンテが用意させたものだった。
「これは、焚き火跡! ……まだ熱を持ってるわね。じゃあついさっきまではあいつここで呑気に肉焼いてたってことか」
まだベースキャンプには肉の美味しそうな匂いが立ち込めており、ついゴクリと喉がなって
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ