真の敵〜
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ァン・・・」
「咲・・・?」
咲はダークリパルサーを握り締め、ゆっくり立ち上がる。・・・いや、咲だけじゃない、キリトもだ。
そして・・・二人は同時にヒースクリフに向かって走り出した。ヒースクリフは咲に気付き、咲の一撃を弾いた・・・時にキリトの存在に気付いた。
ガァァン!
キリトが突きを放ちヒースクリフを・・・貫かなかった。
「キリト君、何をーーー」
アスナがヒースクリフを見て立ち止まった。そこには、イモータル・オブジェクト・・・そう表示されていた。つまり・・・不死。俺とアスナはキリトと咲の横まで駆け寄る。
「システム的不死・・・?・・・って・・・どういうことですか・・・団長・・・?」
「どうも何もこういう事だよ、お姉ちゃん」
「これが伝説の正体だ。この男のHPはどうあろうとイエローにまで落ちないようシステムに保護されているのさ」
「・・・そうなれば、消去法で不死存在であるのは・・・」
「ああ。・・・この世界に来てからずっと疑問に思っていたことがあった・・・彼奴は今、どこから俺達を観察し、世界を調整してるんだろう、ってな。でも俺は単純な真理を忘れていたよ。どんな子供でも知ってることさ」
キリトはヒースクリフをまっすぐに見据え、言う。
「《他人のやってるRPGを端から眺めるほどつまらないことはない》・・・そうだろう、茅場晶彦」
その言葉で周りは沈黙に支配された。ヒースクリフは無表情のまま、咲とキリトを見ていた。最初に口を開いたのは・・・アスナだった。
「団長・・・本当・・・なんですか・・・?」
それに答えずにヒースクリフは言った。
「・・・なぜ気づいたのか参考までに教えてもらえるかな・・・?」
「最初におかしいと思ったのは例のデュエルの時だ。最後の一瞬だけ、あんた余りにも速すぎたよ」
「やはりそうか。・・・サキ君は?」
「わたしは・・・デュエルもそうですが・・・ただ、あなたのような表情をする人を知っていた。自分が神で・・・全て思い通りになっているような・・・そんな表情を・・・」
それに茅場は笑みを返した。
「予定では攻略が95層に達するまでは明かさないつもりだったのだがな」
プレイヤー達を見渡し・・・制限した。
「ーーー確かに私は茅場晶彦だ。付け加えれば、最上層で君たちを待つはずだったこのゲームの最終ボスでもある」
・・・仲間だと思っていたら敵だったは・・・どうやらこの世界もそうだったようだ・・・一体、どうなるんだ・・・?
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