真の敵〜
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立って・・・!!」
もう片方の手の指を亞莎の口の前に当て、止める。
「・・・な?自分じゃ上手くやれてるかわからないんだ。そこら辺、似てるよな」
「・・・そうですね。私、変におどおどしちゃって・・・」
「俺もさ。結構不安性でね・・・」
「・・・で、話を戻すけど・・・ボク達はどうするのよ?」
「んー・・・指輪に待機してもらって、危なくなったら登場。・・・でいいんじゃないか?」
「・・・それしかありませんね」
「ま、不意打ち系の警告は頼むぜ、リパル、詠」
「当然よ」
『もちろんッス!』
「亞莎も、よろしくね」
「は、はい!」
そんな感じで三時間が過ぎて・・・俺達は75層の転移門前の広場に来た。そこには既に攻略チームとおぼしきプレイヤー達が集まっていた。中にはやって来た俺達に敬礼する者もいる。
「ほら、キリト君はリーダー格なんだからちゃんと挨拶しないとだめだよ!」
「んな・・・」
「ほらほら、兄貴もやりなよ」
俺は癖でウィンドルの騎士学校式敬礼をしていた。咲やアスナは日頃のお陰か様になった敬礼をしていた。・・・肝心のキリトは凄くぎこちない敬礼だったが。
「よう!」
キリトが肩を叩かれ、振り返るとエギルとクラインの姿があった。
「なんだ・・・お前らも参加するのか」
「なんだってことはないだろう!今回はえらい苦戦しそうだって言うから、商売を投げ出して加勢に来たんじゃねえか。この無私無欲の精神を理解できないたぁ・・・」
「あ、じゃあ無欲なエギルは今回の戦利品の分配から外していいよね?」
「いや、そ、それはだなぁ・・・」
俺が言うとエギルは戸惑い、それを見て皆が笑う。その笑いは他のプレイヤーの緊張も解していった。・・・そして、午後一時丁度にヒースクリフを含む血盟騎士団のメンバーが現れ、再びプレイヤー達に緊張が走った。
「欠員はないようだな。よく集まってくれた。状況はすでに知っていると思う。厳しい戦いになるだろうが、諸君の力なら切り抜けられると信じている。ーーーー解放の日の為に!」
その言葉に全員が答える。
「(この感じ・・・懐かしいな)」
『そうですね・・・あの頃を思い出します』
ヒースクリフが軽く片手を上げた。
「では、出発しよう。目標のボスモンスタールーム直前の場所までコリドーを開く」
そう言ってヒースクリフは濃紺色の結晶・・・回廊結晶を取り出し、使う。あれ、実際はドロップか迷宮区の宝箱のいずれかでしか手に入らないので、貴重なアイテムなのだ。だがヒースクリフは戸惑いなくそれを使った。
「では皆、ついてきてくれたまえ」
俺達は光の中に入り、迷宮区へと転移する。
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