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アラベラ
第三幕その二
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うのだ。何も関係ないというのに」
「関係はあります」
「ではそれは何だね!?」
「それは・・・・・・」
 それを言おうとしたところでマンドリーカが言った。
「君が言うのか」
「ええ」
 彼はマンドリーカに対して頷いた。
「よし、ならばいい」
 マンドリーカは了承したように頷くとアラベラに顔を向けた。
「よろしいですかな」
「何をですか!?」
「彼が何を言うか。それを認めて下さいますね」
「勿論です」
 アラベラには隠すことなぞなかった。拒む理由もない。彼女はそれを了承した。
「よろしい」
 だがマンドリーカはそれを彼女が観念したと思った。
「これでよし。覚悟されたようですな」
 ここでホテルの他の客達が姿を現わした。そしてガヤガヤと騒ぎを取り囲んだ。
「何があったのだ?」
「伯爵の娘さんが何かされたようだが」
 そして遠巻きに騒ぎを見だした。ヴェルトナーはそれを見てさらに不快な顔になった。
「マンドリーカ君」
 彼はマンドリーカに声をかけた。
「私は確かに破産寸前にまでなった情ない男だ。だが軍人として、そして父親としての誇りは持っているつもりだ」
「はい」
 マンドリーカも彼に顔を向けた。
「娘を侮辱されて黙っていられる人間ではない。これだけ言えばわかるだろう」
「勿論です」
「ならば話が早い。では拳銃を用意してくれ。私は既に持っている」
 彼もかっては軍人であった。拳銃は持っている。
「表に出たまえ。そして決着をつけよう」
「望むところです。しかし私は」
 彼はマッテオに顔を向けた。
「彼ともけじめをつけなければならないようですが」
「喜んで」
 マッテオもそれに返した。
「僕・・・・・・いえ私も将校としての誇りがあります。この事態の責任をとらせて頂きます」
「よし」
 マンドリーカはそれを聞いて頷いた。
「では行こう。そして全てを終わらせるのだ」
 アラベラはそれを黙って見ていた。蒼白となりながらも気丈な顔を崩してはいない。
「私を信じて下さらないのなら」
 潔白であることは彼女自身が最もよくわかっている。だからこそ言える言葉であった。
「これからの生活も送ることはできないわ。これで壊れるのなら」
 彼女は言葉を続けた。
「それで終わりだわ。所詮それまでだったというだけのこと」
 既に修道院に入る覚悟もできていた。娘時代に別れを告げたのは覚悟を決めた背景もあった。
 全てを観念しようとしていた。これで壊れるのならそれまでであった。
「私はあの人を最後まで信頼して愛する。そしてあの人は私も口で言うのは本当に簡単だけれど実行するのは難しいのね」
 そうであった。彼女はそれはわかっているつもりであったがいざとなるとここまで難しいものだとは思わなかった。
「フロ
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