コードギアスR1
0141話
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いに沈黙したままだ。コーネリアとしては枢木スザクの騎士という身分を取り消したいのだろうが、叙勲式を大々的にやってしまった以上はそれも出来ない。いや、強行すれば出来ない事もないだろうが、その場合は内外にユーフェミアの恥を晒してしまう事になる。それは妹を溺愛するコーネリアとしては絶対に取れない手段だ。
「何も言っては下さらないのですね」
「騎士の任命は皇族の特権だ。総督と言えども口を出す資格はない」
ユーフェミアの言葉にそう返すコーネリアだが、その口調は当然の如く不機嫌さが滲み出ている。
だが、ユーフェミアはそれに負けずに再度口を開く。
「枢木スザクは名誉ブリタニア人ではありますが、その能力は騎士とするのに全く問題無いものです。それはお姉様……」
「総督だ」
「総督も、ナリタや港湾での戦いで実際にご覧になった筈です」
「ナンバーズを区別するのはブリタニアの国是だ」
「では、私が変えてみせます」
「っ!? ……分かっているのか、ユーフェミア副総督。それは、皇帝になるという事だぞ!」
結局その後もお互いのやり取りは噛み合わないままに通信は終わった。いつもならユーフェミアと話した後のコーネリアは機嫌が良いのだが、今は全くの逆となっていた。ただ、通信前に比べると若干落ち着いたようにも見えるのが唯一の救いか。
「……アクセル、ギルフォード。私の勝手な事情で不快な思いをさせたな」
少なくても、自分自身がどのような雰囲気を放っていたのかに気が付くくらいには。
「いえ。姫様も落ち着かれたようでなによりです」
「そうだな。……長い目で見てやれよ。皇帝になる云々はともかくとしても、世の中には絶対普遍のものなんかないんだ。ナンバーズを区別云々というのだってそのうち変わる事になるだろうさ」
「フッ、お前はナンバーズに何の偏見も持たないのだな」
苦笑を浮かべながらこちらへと視線を向けるコーネリア。
「忘れてないか? そもそも俺はブリタニア人じゃない。それに傭兵をやっていればナンバーズだろうが何だろうが関係なくなるさ。戦場ではブリタニア人だろうが、ナンバーズだろうが、名誉ブリタニア人だろうが何の関係もない。あるのは、ただ強いか弱いか。生きるか死ぬか。それだけだ」
戦場で飛びかう弾丸はブリタニア人やナンバーズを区別しない。当たれば死ぬ。あるいは運が良ければ怪我をするといった所か。
「確かにアクセルの……ん?」
ノックの音が何かを言おうとしたコーネリアの言葉を遮る。
「入れ」
コーネリアの言葉に入ってきたのはどこかで見覚えのある男だった。
痩せぎすの神経質そうな中年の男。マオを探す時に手伝って貰ったキノー・クライスだ。
「失礼します。総督に報告したい事が」
「なんだ
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