第二章 A's編
第五十一話 『交渉』
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フィアに会いに行きたいんで転送室借りたいんだけど」
『え? うん、わかった。エイミィに伝えておくね』
「ごめんね」
『いいよ。それじゃ待ってるね』
「わかった」
そしてハラオウン家に到着して私は転送室を借りて管理局本局へと転送した。
向かうはグレアム提督の執務室。
向かう途中で無限書庫に寄りユーノとフィアに挨拶をしていく。
「あれ? どうしたのシホ」
「うん。ちょっと管理局に用があってね。フィアはいる?」
「ちょっと待って。今呼ぶから」
それからしばらくして、
「お姉様! 会いたかったです!」
「フィア、私もよ。それでだけど今からグレアム提督のところに行くんだけど貴女もいく?」
「はい。大丈夫です」
「そう。それじゃユーノ。ちょっと一人にしちゃうけど大丈夫?」
「大丈夫だよ。一人でも十分資料は調べられるからフィアも少し休んできたらいいよ」
「ありがとう兄さん」
「それじゃいきましょう」
「はいです」
フィアを連れて私はグレアム提督の執務室の前についた。
「それじゃフィア。私がいいというまで手は上げないようにね?」
「わかりました」
そして私が失礼しますといって部屋の中に入った。
だが中に入った途端、首筋に手が添えられていた。
見ればリーゼロッテさんが手を出していたようだ。
フィアの方はリーゼアリアさんが出している。
おまけに私とフィアの体にはバインドがかけられていた。
フィアは少し驚いていたが私が慌てないのを見て落ち着いたようだ。
「手荒い歓迎ですね…?」
「済まないねシホ君、フィアット君。私達はミスを侵すわけにはいかないんのだよ。だから私の指示に従ってくれないかね?」
「早計な判断ですね、グレアム提督? まだ私がなにを話すのかも分かっていないのに手を出すなんて…これでは何かやましい事があると認めているようなものですよ?」
「わかっているよ。しかしもう君達はこれで動けないだろう?」
「ふふふ…私がなにも準備なしにこうしてここに来ると思っていたんですか?…停止解凍、巨狼束縛し強靭の鎖」
北欧神話でフェンリル狼を拘束したと言われる魔法の紐を投影した。
これはギルガメッシュの宝物庫の中で見つけたもので動物ならなんであろうと拘束してしまう効果を持つ魔法の足枷だ。
これは投影と真名開放するのに結構魔力を喰うが今回は別に戦闘をしに来たわけでもないので使わせてもらった。
効果は絶大でこれによってリーゼ姉妹は私達を捕えたと思っていたのに逆に拘束された形になる。
バインドも解かれて私達は自由になった。
「くっ…!?」
「引きちぎれない…!」
「…さて、先に手を出してきたんですから正当防衛ですよね?」
「そうですね、お
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