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戦国異伝
第百十六話 三杯の茶その二
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 宋の太祖は武と人徳で知られ太宗は政と知で知られている。平手は信長がその二人のよいところを持っておりしかも酷薄さがないというのだ。
「必要とあれば果断な方にしてもじゃ」
「戦はできるだけ避けられますし」
「流す血にしても」
「極力抑えられ政において最もよいやり方と結果を選ばれる」
 それが信長なのだ。
「だからこそわしは殿によりより方になってもらいたい」
「その為にもお諌めされるのですか」
「今も」
「そうじゃ。しかし全く」
 ここでまた愚痴になるのが平手だった。やはりぼやく。
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