第4話 別れのトキ
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見送るのだった
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リニスと月斗の2人はリニスの部屋に来ていた
「さて、私は、私の成すべき事は全て終えました。気がかりや心残りは山ほどありますが。役目は終わってしまったのですから、素直に舞台を降りましょう」
リニスは机の上に置いているフェイトのデバイスをなでる
「フェイトの杖、私は消えてしまうけど、想いと意思は、この子に残して」
デバイスのコアが点滅する
「バルディッシュ、闇を貫く雷神の槍、夜を切り裂く閃光の戦斧、私の願いを……こめた杖」
リニスは涙を浮かべた瞳で窓の外に映る三日月を見上げる
「ねえ、プレシア、私、あなたに嫉妬してたんですよ。フェイトが…私の子供だったらいいのになって。そしたらこの手で抱きしめて、うんと可愛がれたんです。……だけど、プレシアの使い魔だったから、フェイトに、アルフに出会えていなかった。……だから…嫉妬より、感謝のほうがちょっぴり多いいんです」
すでに、足元が光の粒子となって消え始めていた
「おやすみなさい、優しい月斗、可愛いアルフ、愛しいフェイト。さよなら、私の意地悪で偏屈で、ちっとも優しくないご主人様。バルディッシュ、あの子達を…よろしくね」
それだけを言い残してリニスは光の粒子となって消えた
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「リニス、渡したいものって何…ってあれ? リニスは?」
「フェイト…リニスは…もう行ったよ、急ぎの用だったらしい。贈り物は預かっている」
そう言って月斗はフェイトのデバイスをフェイトに手渡す
「これが……?」
「それがリニスと俺の最高傑作、闇を貫く雷神の槍、夜を切り裂く閃光の戦斧【バルディッシュ】だ」
「重い……でも…温かい…」
バルディッシュのコアが輝く
「よろしくね…バルディッシュ」
《イェス サー》
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月斗はその日にすることを全てやり終え、自室に戻った
自室の机の上には手紙と、リニスの杖が置いてあった
月斗は真っ直ぐ机へと向かった
手紙を手に取り、文面に目を通す
月斗へ
月斗、今まで、フェイト達のお世話役、本当にお疲れ様でした
あなたがこの手紙を読むころには私は消えていることでしょう
私が消えてもあなた達の記憶にはきちんと私は存在しています
……あなたに贈り物をしましょう
机の上にあると思うのですが、私の杖を、あなたにあげます
最後に1つ、みんなを、アルフを、フェイトを、プレシアを
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