SAO編
episode5 八つ頭の竜の討伐2
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タリだ」
訪ねてくるクラインに、口元に笑みを浮かべて応える。根拠は、巨大なボスモンスターの頭の上に漂う、室内にも関わらずに広がった黒々とした雷雲。以前の大規模討伐隊の時には、そんなものは無かった。そして俺はその存在のモチーフも知っている。
スサノオ伝説では、クサナギノツルギをその尾から出したヤマタノオロチは、常にその頭上に暗雲を漂わせていた、との記述があったと思う。全く、このゲームを作った奴は神話の知識まであるのか。
とにかく。
「んじゃあ、期待して行くぜェ!」
「おお、気をつけてな。ソラっ! レミっ! 出し惜しみはなしだ! 好きなだけ遠距離武器使えっ! ファー! 慣れないかもしれんが、中距離支援を頼む!」
クラインたち『風林火山』の面々、特にその中でも前衛を受け持つ壁戦士が、最も近い足場へと果敢に飛び移っていく。俺も慣れない口調で指示を出した後、ブレス攻撃をを引き受けるべく前線へと飛び込む。後ろからの「おっけーっ!」とか「おー」とか「わかったッス!」との心強い声援。
先程までより更に大きい咆哮を上げる八つ頭の巨竜が、その首を大きくうねらせ、こちらへとその八対十六個の視線をこちらへと向ける。その目に明確な戦意の炎が宿り、口からは火炎の混じった吐息が漏れる。
そんな恐ろしいボスを相手に。
「うおりゃあああ!!!」
怯むこと無く声を上げて、クラインが先陣を切って斬りかかり。
八度に渡る戦闘、その最後のボス戦が始まった。
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