SAO編−白百合の刃−
SAO34-それぞれの一日
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カタナの砥ぎと強化の作業に移ろうとした時だった。
「桃髪! オレの相棒を研いでくれ!」
余計なバカが、ここ『リズベット武具店』に来場してきやがった。そして私はその声に反応。
「帰って」
ただ一言、願いが叶うようにお願いした。
お願いです神様。これくらいの安い願い、どうが叶えてください。神様もあのバカは好かれないと思うので、なにとぞよろしくお願いします。
「おわっ、ど、清ましブス野郎! なんでてめぇがここにいる! くんじゃねぇよ!」
「帰って」
「誰が帰るか! お前が帰れよ、清ましブス野郎!」
「え、エックス! 暴言もお店の迷惑をかけるのも駄目だよ」
なにかと騒がしくするエックスの後ろからイチが止めに入ってきた。
「ドウセツさんもいきなり帰れなんて言っちゃ駄目ですよ」
「……善処するわ」
言葉通りに善処するつもりでいる。私はイチに嘘を言ってはいない。ただ、エックスがバカな発言をしたらどうなるかはだいたい決まっている。そもそもの話、エックスがあまりにも脳筋バカでうるさくてデリカシーがないのがいけないのよ。一応私のせいではないつもりでいるわ。
「あんたも相変わらずよね……」
リズが呆れながらエックスに近寄ってきた。
「よう桃髪」
「桃髪言うな」
「なら、ハンマー女」
「名前で言いなさいよ」
「うっせな、特徴捉えているからいいだろ」
「だからってハンマー女はないから、あたしが筋肉女だと思われるじゃない」
どうやらエックスとリズ会話からして、知り合い同士の関係のようだ。対応の仕方も考えれば専属スミスをつけているのだろう。
「それで、何しに来たの?」
「いつものだよ!」
「はいはい、じゃあさっさとあたしに渡しなさいな」
「言われなくてもやるっつうの」
エックスはぶっきらぼうに愛用しているのであろう片手斧をリズに渡した。私と同様に研いだり鍛えたりするのでしょうね。
「あ、そうだ。イチもやってあげる?」
「え、あ、わ、私は……」
「遠慮しなくてもいいよ。お金のことなら、エックスに払わせればいいんだから」
「ふざけんな桃ハンマー!」
「わかりました」
「イチテメェ!!」
イチも私達と同様に愛用の片手槍をリズに渡した。心なしかイチが喜んで見える。でも、それも日ごろ迷惑をかけているエックスがいけないんだわ。ざまぁ。
「さっさと仕上げろよな、桃ハンマー」
「その呼び方はともかく、ドウセツの分もあるから少し時間かかるわよ」
「ならさっさとしろよ」
「言われなくてもわかっているわよ」
そう言ってリズは作業に取り掛かりに入った。
「んじゃ、戻って昼飯でも食おうぜ」
「そうですね」
「戻るの?」
思わず
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