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SAO編−白百合の刃−
SAO34-それぞれの一日
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「私……兄に負ける気がしないんだよね」

 兄に薙刀を向けて発する。
 きっと挑発ではない。自信過剰でもないと思う。よくわかないけど兄には負ける気がしないし、負けたくない。
 対する兄は強気な表情で笑い、右に持つ片手剣をこちらに向けて発言した。

「奇遇だな。俺もキリカに負ける気がしないな」

 なんだよ、兄も同じなのかよ……。
 ほんと私達双子なのね……いや、それ関係なしにこの人には負けたくない気持ちでいっぱいなんだろう。

「生意気」
「お前もな」
「兄こそ、鏡でも見たら?」
「そっちもだろ」

 カウントダウンが一桁を切る。その直後に兄と刃が交じり合う。
 もう、前線へ戻る準備とか関係なしに何回も戦って勝敗を決めちゃうんだろうな。
 それでもいいか。

「さて行きますかね」
「言っておくけど、今更手加減しては聞かないからな」
「何言っているの、私に手加減する気なんてないくせに」
「そうだろう、な!」

 カウントダウンがゼロになり、お互いに攻めに前進して武器を振い、交差してにらみ合って笑うと同時に距離を置いた。
 さて、私の回避が兄に通じるか、そして自分はもっと強くなれるかを兄に勝つことで証明でもしましょうかね。



 曇りのち快晴。誰がどう見ても今日も良い天気。季節は冬なみだけどお外は暖かい絶好のお出かけ日和。きっと誰もが良いことが多い一日になりそうね。
 わたしはわたしで好きなアッサムに似た紅茶を、鳥が気持よさそうに翼を広げられる空を見ながら飲んで楽しみましょう。
 それと可愛い可愛い部下の成長をお助けするのはお休みにして、ちょっとだけ人とのお話会でも楽しみましょう。それが良い気がするわ。

「こんな日は、いつも見慣れている空を見上げながら紅茶を飲む……なんて言う日だと思わない?」

 青空を見上げて紅茶を口にしてから後ろを振り返る。
 今日はお客さんが二人招き入れている。

「お、おれはそういうのは、良くわからないので」
 
 一人は目立った特徴はないけど、背が高いのが印象な好青年は苦笑いをしていて、

「わかんなくていいってルージュ。つか、俺コーヒー派だからいらない」

 もう一人は金髪の少年顔の今時の子がぶっきらそうな態度をとっている。
 それでいい。みんながみんな同じだなんてつまらないもの。

「あら、ナリヤはコーヒー飲めなかったじゃなかったっけ?」
「の、飲めるようになったんだよ! なぁ、ルージュ」
「ああ、確か……ナリヤがコーヒー飲めれば大人っぽくてカッコイイって信じたから飲み始めたのだな」
「そんなんじゃねぇよ! 俺だって克服したい時期になったんだよ!」

 あらあら、ナリヤはわたしが微笑んでいることが気に食わなかったの
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