SAO編
episode4 RUN!RUN!RUN!2
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ああああ!!!」
聞こえた大声にその手を止めた。
声の主である特徴的なバンダナを巻いた髭面の男は、そのまま一直線にモンスターへと突進して腰に構えた刀で横薙ぎの一閃を加える。エクストラスキル、『カタナ』スキルのエフェクトフラッシュが迸って敵を両断し、爆散するポリゴン片へと変えた。
「おうおうキリト! 雑魚は任してお前ェは先に向かいな!!!」
「く、クライン!? おま、なんで、」
「詳しくは後だ! 俺はお前ェが勝つ方に賭けてんだよ! さっさと行けっ! ああっ、もう一人が先に行っちまったじゃねェかっ!?」
キリトが素っ頓狂な声を上げる。どうやら知り合いだったらしい。
断っておくが、これは別に妨害するためにやったわけではない。
俺がエギルに手を打ってもらっておいたのだ。
『攻略組』で時間のありそうなメンツをそろえて貰って、ここのモンスターを前もって殲滅して貰っておいたのだ。後から聞いた話ではどうやらエギルはギルド一つにまとめて頼んだらしく、あのカタナ使いの男がリーダーらしい。
ラッキーなことに、驚いたキリトが一瞬体を止めたおかげでまた差がついた。
『索敵』を発動してさっと視線を走らせると、所々に散らばった、ギルド『風林火山』の面々が周りのMobを上手く抑え込んでいるのが分かった。流石は『攻略組』の一角、その名に恥じない働きぶりだ。お代は弾むぜ、キリトの足止めしてくれた分も含めてな。
そんな事を考えて心の中で笑う俺の前に現れる、開けた空間。
目的となる、《ダークライトビーン》が実っている木のある広場だ。
「見えたっ!!!」
俺はそのまま足を止めずに木に向かって突進する。体術スキル《ウォーアタック》。単純な肩からの体当たりの一撃が、太い木の幹に炸裂して派手にその枝を揺らす。当然だが、枝になっている身を落とすためだ。以前と同様に落ちてきたのは黒い鬼灯のような形状をした実。
二つ落ちたそれのうち一つを拾い上げて、
「サンキュー、シド! 先行くぜ!」
アイテム名称を確認する前にキリトがもう一つを拾い上げて、走り出した。
しまった、硬直時間の僅かな隙に追いつかれたか!?
俺も慌ててそれをストレージにしまって追いかける。くっ、速いっ!
敏捷値自体はレベル差があるとはいえ俺の方が上だろうが、なんというか、道を見出すその勘が俺よりも数段上だ。森を抜ける道が、奴の方だけ草木が避けているようにすら感じてしまう。なおも援護を続けてくれる『風林火山』の面々に見送られながら森を出る。
ここからが、終盤戦だ。
数秒向こうが先行だが、下り坂なら俺にも勝ち目はある。
先を行くキリトの背中を追って、俺が隠し玉『軽業(アクロバット
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