SAO編
episode4 RUN!RUN!RUN!
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しまっては勝ち目はないだろう。くっ、手ごわいな、キリト!
悪態を、心の中でついた、その瞬間。
「うわあああああっ!!?」
「あっはははははっ!!!」
「いってええええ!!!」
前方の野次馬から、どわっと歓声が上がった。
走りは止めずに駆け抜けていく際にちらりと見ると、全身真っ黒の男が転がっていた。
どうやら屋根から飛び降りた際、勢いをつけすぎたようで着地に失敗したらしい。あのスピードで転がり落ちたなら、『圏外』ならば結構なダメージ量が入っただろうが、幸いここは主街区、『圏内』だ。まあ不快な神経ショックは生じるので、しばらくは立ち上がれまい。
貰った。
ニヤリと笑って、そのまま前を向こうとして、
「っ!?」
思わず二度見してしまった。
転がっていたキリトが素早く跳ね起きたのだ。さすがに少々は堪えたのか、二度三度と頭を振ってはいるものの、もう走れないほどのダメージを受けたようには見えない。思わず凝視してしまった俺と、ばっちり目が合う。
「ヤベッ!!!」
「まけねえぞっ!!!」
キリトが再びの疾走が始まる前に、俺は前に向き直って全力で走りに集中する。タナボタだが、とりあえず予想通りここまでにリードだ。勝負はまだまだこれからだ。俺は加速する意識の中で、一心不乱に先を目指して走り続けた。
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