第四十話
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ズを前に、出されたコーヒーを飲み、受け取ったクナイをポケットに……いや、ここはダンジョンではないのだ……アイテムストレージに入れる。
「……と、ところでショウキ。今日は何か依頼ある?」
若干頬を朱に染めた質問を受け取り、ざっと俺はメモ帳を確認し、今日のところはめぼしい依頼はないと確認す――いや、そういえば先程メールが来たのだった。
新しく来たメールを確認すると、差出人は……《軍》のメンバーからの依頼であった。
傭兵《銀ノ月》ではなくギルド《COLORS》として行動していた時には、当時攻略に参加していた《軍》も当然お得意様であったので、恐らくはそのツテであろう。
「……悪いリズ、今からだ!」
メールの内容を簡潔に纏めると、『数十分後に今の最前線である第七十四層まで来てほしい、詳しいことは直接話し合おう』とのことであったのだ。
「リズ、用事があるなら今の内だ」
《軍》の連中から傭兵《銀ノ月》として依頼を受けるのは始めてだ、何が起きるか解らないためにアイテムストレージの中身を入念にチェックする。
室内着である浴衣のような服から、ダンジョンに来る時にも着る和服の上に黒色のコートを羽織ったいつもの格好となる。
「ええと、今日の夜に外で一緒に何か食べようかな、と思ったんだけど……」
時間ないかな? と結んで、意識しているか意識無意識なのかは知らないが、上目づかいで聞いてくるリズに対して何かを断る術は俺は持っていない……というか、リズには店もあるし遠慮しているが、自分から頼みたいぐらいである。
「じゃ、ここの主街区で良いか?」
「うん……って、あんた時間大丈夫?」
リズの時間を確認する言葉についつい時計を確認すると、ちょっと時間がヤバかった……メールを確認するのを怠ったこちらにも責任はあるが、《軍》のメンバーももう少し早く送るかつ集合時間を遅くして欲しかったものであるが、愚痴っても仕方ない。
「それじゃあ悪いが行かせてもらう」
リズの家にもある姿見を使わせて貰い、胸ポケットについた《カミツレの髪飾り》……もう髪飾りではないが……を含めていつもの格好引く日本刀《銀ノ月》という格好になっていることを確認した。
もう丁度良く《リズベット武具店》の開店時間となっている、時間もないし正面から堂々と転移門まで行かせてもらおう。
「いってきます……晩御飯までには帰ってくるからな」
最後に冗談めかしてそんな言葉を付け加えると、リズは吹き出して笑顔で答えてくれた。
「いってらっしゃい。間に合わなかったら承知しないからね!」
そんなリズに見送られながら、俺は主街区にある転移門めがけて駆け出した。
……そのやりとりを聞いて、開店時間前から《リズベ
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