二十一話〜あるお願い〜
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か?
少し、俺らは見た目の年齢にしては性格が暗すぎるから異質に見えて仕様が無い。
そうやって俺達が少々暗すぎることを再認識しながら、俺は訓練の汗を流すためにシャワーを浴びて、適当にラフな格好に着替えると、すぐに靴を履いて出かけた。
『あ、マスター! 私のことを忘れていませんか!?』
「忘れてないって」
靴を履いた所で靴箱の上、受話器の隣に置いていたルナが焦り出したように喋り始める。しかも既にその声が涙声である。
……少々こいつは悲観的に考え過ぎではないかと思う事があるのだが、そのことは前から言っても改善されることは無かったため、俺は少し溜め息を吐きながらルナを首に掛けて家から出る。
公園に着いた時には蒼也が木陰のベンチに腰掛けており、俺を見つけると手を振ってきたため、こちらも振り返す。
「早かったな。蒼也。待たせたか?」
「そこまで待ってない。とりあえず歩きながらでも話せるから、行こう」
蒼也はそう言ってゆっくりとベンチから立ち上がると、のんびりと歩き始める。
それに俺が隣を歩く形で俺達は図書館へ向かって歩き始めた。
クロノと出会ってからもう九日。既に五月上旬であるが、まだ梅雨に入ってない。
そのため暑すぎず、寒すぎず。更に今日は快晴という中々の散歩日和である。
体に当たる風が心地よく、自然と歩みは軽くなる。
「……なあ。邦介?」
「なんだ?」
「今、高町達が休んでいるってことは、あいつらはジュエルシードを集めているんだよな? 時空管理局と共に」
「ああ、そうだな。俺も偶にジュエルシードを集めている所を見かけるんだが……まあ、高町とユーノペア以外は駄目な感じだ。縁と津神、神白と佛坂ペアはどちらも片方のペアの足を引っ張ってしまって先に取れるはずのジュエルシードもテスタロッサに取られる結果に終わってしまっている。そうクロノからは愚痴を聞いたぞ?」
「クロノ……そんな情報を簡単に話してもいいのか……」
「さあなあ。まあ、俺も一応ジュエルシードを見つけ次第、時空管理局に渡す手はずになってて俺も現地協力者に入ってるからじゃないのか?」
「……まあ、それもそうか。……っと。ここだ」
「へえ……海鳴図書館か。俺が前に行った図書館よりもでかいな……しかもバリアフリー設備も設置されているのか。中々良い図書館じゃないか」
話している途中で蒼也が途中で立ち止まる。
蒼也が立ち止った所の図書館の名前を確認すると「海鳴図書館」なっている。
「そうだな。さあ、入るか。…………っあ」
「あ? 急に固まってどうかしたか? 誰か知り合いでも見つけた……か?」
図書館に入って、すぐ蒼也はある方向を見て固まった。如何にもやっちまった。とばかりの後悔の表情を顔に浮かべている。
何事かと思い見てみ
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