第二章 A's編
第五十話 『見えてきた光』
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Side シホ・E・シュバインオーグ
対策室にて私達は会議をしているところだった。
まずはフェイトに関してだろう。
「フェイトさんはリンカーコアにひどいダメージを受けているけど命に別状はないそうよ」
リンディさんのその報告で会議室にいた者たちはホッと息をつく。
「私やシホちゃんと同じように魔力を吸収されちゃったんですね」
「アースラの稼働中でよかった。なのはやシホの時以上に救援が早かったから」
「だね」
なのはがそう言いクロノがアースラに関して言ってリーゼロッテさんがそれに頷く。
「三人が出動してしばらくして駐屯所の管制システムがクラッキングであらかたダウンしちゃって…。
それで指揮や連絡がとれなくて、ゴメンネ…。あたしの責任だ」
エイミィさんがそう言って謝罪の言葉を述べる。
でもそれはしょうがないことだと思う。
まさか管理局謹製のシステムに介入できるほどの相手がいるというのが驚きなのだから。
「んな事ないよ。エイミィがすぐにシステムを復帰させたからアースラとの連絡が取れたんだし、仮面の男の映像だってちゃんと残せた」
リーゼロッテさんが仮面の男の画面を映し出す。
「でもおかしいわね? 向こうの機材は管理局で使っているものと同じシステムなのに、それを外部からクラッキングできる人間なんているものなのかしら?」
「そうなんですよ。防壁も警報も全部素通りでいきなりシステムをダウンさせるなんて…」
「ちょっとありえないですね」
「ユニットの組み換えはしているけどもっと強力なブロックを考えなきゃ…」
「それだけすごい技術者がいるってことですか?」
「うん。もしかして組織だってやっているのかもね」
なのはがそう言ってリーゼロッテさんがそう答えるけど多分それは違うと思うな。私の考えとしてはスパイかなにかがいるという考えが浮かんでいる。
「シホから見て状況はわかっているのか?」
「ええ。シグナムはフェイトとの戦いを邪魔されて仮面の男が去った後、私にテスタロッサにすまないと伝えてくれ、と言われたわ」
「そうか。ところで…シホ、一つ気になったんだがその肩にかけている布で巻かれている長いものはなんだ?」
「…ん? 今頃気づいたの?」
「いや、みんなだいたい気づいていると思うが…」
「フフフ…なに、ただフェイトのリンカーコアの魔力をみすみす奪われるだけだなんて護衛についていった私のプライドが許さないわ。
アーチャーと戦っている間でもフェイトの叫びが聞こえて咄嗟に私は“あるもの”を仮面の男の肩に当ててやったわ」
すると一瞬だがリーゼロッテさんの私に向ける視線の感情傾向が変わった。
そこから読み取れたのは、一番強いのは怒りだろう。
ふーん? 面白いわ
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