暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の神童生
Episode9:ヒロインすぎる……
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ているエイミィに苦笑いを返して、俺は思わず溜め息をついた。
 エイミィとは大分幼い頃からの付き合いだ。だから、大体の俺の事情は知られている。流石に、九十九家の本業である『暗殺』をしているとは言っていないが、『魔法式を必要としない魔法』のことはバレているので、さっきの呟きを聞かれてもなんら問題はない。
 現在、その魔法のことを知っているのは恐らく、九十九家の人間と十三束家の一部の人間、エイミィ、そして政府と軍部くらいだろう。もしかしたら、俺のCAD『シルバー・フィスト』を作った『トーラス・シルバー』にも知られているかもしれない。
 十三束家に知られていて、何故エイミィの家に知られていないのかは、十三束家とは家柄の付き合いだから俺の情報がバレてしまっても仕方ないという理由と、エイミィの家である名門『ゴールディ家』に知られるのは少々厄介だからという理由がある。そのため、エイミィには誠心誠意、端整込めたお願いで口止めしている。


「便利すぎるのも大変よねぇ」


「全くだよ……」


 フフ、と力無く笑いを零す。と、エイミィが俺のほうへ顔を寄せてきた。


「なんか、疲れてる?」


「へ?」


「目の下にクマができてるよ」


 確かに、昨日の夜はお仕事でブランシュを壊滅させたせいで十分な睡眠をとることができなかった。恐らく、2〜3時間くらいしか眠れていないだろう。世の中には安眠導入機(サウンド・スリーパー)なるものがあるらしいが、俺はそういうのは好かないタイプなため、使ったことはない。


「昨日は遅くまでテレビ見てたからかな?」


 だが、どんな理由があろうとエイミィに俺が暗殺の仕事をしていると知られたくない。幼い頃の約束を破っていることを、知ってほしくはない。


「……まあ、隼人が私になにか隠し事をしているのは前から知ってるけど……」


「う……」


 どうやら、核心部分は知られていないようだが、俺の秘め事は秘めきれていないようだった。


「無茶はしちゃダメだからね?」


「……勿論、分かってるよ」


 心配そうな表情で覗き込んでくるエイミィに、俺はそうとしか返すことができなかった。



































――to be continued――
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