暁 〜小説投稿サイト〜
自由気ままにリリカル記
二十話〜交渉中〜
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俺の行動に不自然な点があることなど既に把握しているさ。そもそも俺を観察して違和感を抱かない方が可笑しいだろう。
だから、俺はちょっとした対策はしている。まあ、そこまで凝ったことをするつもりはないけどな。
いざとなったら適当に誰もいないところで隠居する。
逃げるのは最高に得意だ。

「そのことを話すにはまず、僕の生い立ちから話さないといけないんですけど、少し長くなりますがいいですか?」
「ええ。いいわ」
「まず、僕は普通の家に生まれて、生活していたのですが、親は放任主義でよく出かけていてよく、一人で家にいました。そして、ある時も留守番をしていたんですが、何時もとは違い、いつまで待っても誰も来なかったんです。……交通事故でした。両親二人とも、外国を移動していた時に地雷を踏んでしまい、死んでしまったそうです。そこで僕は家の整理をしていて、見つけたのがこのインテリジェントデバイスです。綺麗だったから夢中で触って、色々と弄っていたら勝手に声が出て、その声の話を聞いて魔法の事を知りました。そして、やっぱり魔法文化が無い世界ではありますが、魔法に憧れる人は多い世界でもあるので、その一人の僕も魔法に夢中になって、デバイスの指示で魔法の知識と技術を手に入れていきました。……大体こんな感じですが、これでいいですか?」
「そう……大変だったのね。両親が死んだって言ったけど……あなたは今はどうしてるの? 親戚の所で過ごしているのかしら?」
「いえ、今は一人暮らしです。どうやら僕の血筋は死にやすいみたいで、親類は両親が死ぬ前に皆死んでいました」
「っ! ごめんなさい。軽率だったわ」
「全く構いませんよ。それより、これで納得しましたか?」
「え、ええ。確かに偶に別世界から魔導士であることを隠してそこで生涯を終える人もいるから多分あなたの祖先に魔導士がいたのかもしれないわね」
「もしかしたら、そうかもしれません。では、今日はもう遅いので帰らせてもらいますね。ジュエルシード集め頑張ってください。応援してます」
「あら? てっきりジュエルシードを集めてるから、手伝うかと思ったけど、違うのね」
「ちょっとさっきここにいた人達に僕が魔導士だということがばれたくはないので……もし、また見つけたら連絡したいんですけど……」
「それならうちの息子のクロノが現場で動いてるからクロノの番号を渡しておくわね」
「ありがとうございます。では……」
「あ、ちょっと待って」
「……なんですか?」
「魔法の練習をしたいなら、うちの局員と一緒にしてみない?」
「あー、はい。よかったら今度お願いします」
「それと……どうしてあの子達にばれたくないのかしら?」
「えっと……やっぱり恥ずかしいじゃありませんか。同級生にこういう姿を見られるのって」
「そ、そう……」

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