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じゃないし。そういうのは大体こいつに任せてる」

「人任せすぎなんだよ、お前は」

 ゲツガがため息混じりに息を吐くとケットシーの領主、アリシャ・ルーが近くに来て悪戯っぽい笑みを浮かべ顔を覗き込んでいた。

「おーうそつきくんよりも、詩人のキミは少し大人っぽいケットシーのキミが気になるから聞くけど、知ってる?さっきのバルダっていう子はALOの一位二位を争うほどの強さなのに正面から勝っちゃうなんてキミ、何者?何でケットシーにいないのかな?」

「俺?俺は、ケットシー領を初っ端出て行った、ただの流浪人だよ」

「ぷ。にゃははははは」

 ゲツガの答えにひとしきり笑うとゲツガの右腕にくっついた。

「ねえキミ、ケットシー領に帰ってくるきない?今なら私の側近にしてあげるヨ。それに三食おやつ昼寝もつけちゃうヨ」

「あ、盗られた。まあいい、私はスプリガンのキミにしよう」

 そう言って横にいるキリトにサクヤが色っぽくキリトの腕に絡みつく。

「キリト君と言ったかな?このあと暇なら個人的な礼もかねてこの後スイルベーンで酒でも……」

「おー、サクヤちゃんダイターン!初っ端から色仕掛けなんて!」

「そういうお前こそ、そんなに密着して色仕掛けしてるじゃないか」

 ゲツガとキリトは領主の会話を聞いて苦笑する。その時、コートの背中部分が引っ張られたため後ろを向く。手の主はリーファであった。

「駄目です!ゲツガくんはあたしの……」

 その声にキリト達も後ろを振り向く。リーファは言葉を詰まらせて必死に何か言おうとしていた。

「じゃなくてゲツガ君とキリト君はあたしの……」

 再び、言葉を詰まらせるリーファ。しばらくしどろもどろしているリーファを見て、笑みをこぼしてゲツガは口を開く。

「ゴメンけど、今は彼女に世界樹まで連れてってもらう約束をしてるから無理だ」

「そう……それは残念」

「本当に残念だ」

 領主二人は残念そうに言う。サクヤはリーファに視線を向ける。

「アルンに行くのか、リーファ。物見遊山か?それとも……」

「領地を出る……つもりだったんだけどね。でも、いつになるか分からないけど、きっとスイルベーンに帰るわ」

「そうか。ホッとしたよ必ず戻ってきてくれよ。彼らとともにな」

「途中でウチにも寄ってね。大歓迎だヨー。まあ、キミの場合は戻ってきてだけどネ」

 そう言ってアリシャ・ルーゲツガに向けてウインクをした。ゲツガは苦笑した。二人はゲツガとキリトから離れると表情を改めて言った。

「今回は本当にありがとう、リーファ、ゲツガ君、キリト君。私たちが討たれていたらサラマンダーとの格差は決定的なものになっていただろう。何か礼をしたいが……」

「い
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