第八十三話
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甲冑を着込んだ騎士、まつろわぬ神と対峙するソラとなのは。
『レストリクトロック』
相手は暴走しているために言葉の通じないまつろわぬ神だ。ソラとなのはは目の前の神を殺す以外の選択肢を切り捨てる。
どうやったら暴走を止められるのか、正気に戻るのか。その手立てをソラ達は持っていないし、そんな事を考えていてはいつまでも戦闘は終わらない。さらに余裕は時として最悪の結末を呼び寄せるからだ。
「Gaaaa!?」
ソラの行使したバインドで四肢を拘束される騎士。
殺すとなったら一番成果を上げている捕縛後の転移魔法によるコンボで片をつけようと転移魔法を起動しようとして…
「Aaaaaaa!」
「すり抜けた!?」
戸惑いの声を上げたなのは。その言葉通りに騎士はバインドをするりとまるで透過する光のように通り抜けたのだった。
「Raaaaaaa」
地面を蹴ってソラとなのはの方へと騎士は駆ける。
途中、幾度もバインドに掛かるが、その度にすり抜け、最終的には捕まる事も無く全てをすり抜けて駆けて行く。
「Aaaaaaaa!」
「ふっ」
振り下ろされる直剣をソラは写輪眼を発動させつつ、斧剣の形をしているルナで迎撃する。
ギィン
金属がぶつかり合い火花が散る。
「やっ!…ととっ!?」
横からなのはがレイジングハートを振るい騎士を攻撃しようとするが、その攻撃はすり抜けてしまった。
鍔迫り合いをしていたソラも対象が突然すり抜けた事でつんのめるが、直ぐに地面を蹴り、騎士から距離を取ると素早く印を組んだ。
『火遁・豪火滅却』
ボウッと火柱が立ち上がるほどの熱量。だが…やはりダメージも無くすり抜けてソラへと迫る騎士。
その直剣は既に振りかぶられていた。
ソラはすぐさま右手にルナを掴むと左手を突き出して魔力を込める。
『ラウンドシールド』
前方に現れるバリアに弾かれ、騎士の攻撃は届かない。
「えいっ!」
そしてやはり横合いからなのはが攻撃するが、これは素通りしてしまう。
それを見てソラは分析する。
物体を透過出来るなら、ソラのバリアをすり抜けて攻撃できたはずだ。…もちろんソラは右手に持ったルナでいつでも迎撃できるように構えてはいたのだが。
それでも透過しなかったと言う事は一部分だけを透過する事は不可能なのでは無いか?とソラはあたりを付ける。
もしくは攻撃の最中は実体化しなければ現実に干渉できないのかもしれない。
そしてソラのバリアを透過しなかったと言う事は実体が現れる時にその空間に何か有ると戻れないのかもしれないとも。
とは言え、攻撃が通じないと言う点を取ってみても中々打開策が思いつかないのも事実なのだが
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