第八十三話
[6/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
から襲いかかるそれにフェイトはタイミングを見計りメルカルトの方へと飛び出す事で回避。本体に斬り付けんと迫るが、後ろからフェイトを追う二本の棍棒が迫る。
『わはははは。それでヤグルシとアイムールをかわしたつもりか?甘いわっ!』
「くっ…」
フェイトの飛行速度よりも二本の棍棒の方が速度が上だ。フェイトはメルカルトへの攻撃は中止し、インメルマンターン。メルカルトから距離を取ると同時にヤグルシとアイムールの追尾を外そうとするが、やはり急旋回。二本の棍棒は付かず離れずフェイトを追う。
迫る二本の棍棒をフェイトは二度ほどバルディッシュで打ち払うがやはり効果は薄い。
『このまま逃げ続けられるのもちと面白くないのう。ならば…』
そう言ったメルカルトはその神力を開放する。
『我メルカルトの本地たるバアル・ハダドの名において呼ぶっ!嵐よ、雲に乗る者の召し出しに応じ疾く来たれっ!』
ドドーーンッ
空から雷光が幾条もフェイト目掛けて落ちてくる。
嵐と暴風の神でもあるメルカルトが天候を操り雷を落としているのだ。
『ロードカートリッジ・オーバルプロテクション』
バルディッシュが球形にフェイトの周りをバリアで覆い、落下してくる雷からフェイトを守る。
「ちょっとまずいね……」
メルカルトに制御されているそれは呪力を伴い、自然現象を逸脱している威力で降り注いでいるのである。現状はまだバリアを抜かれるまでの威力では無いのだが、ヤグルシとアイムールはいまだフェイトを追尾しているのである。いつまでも雷をバリアで凌げる事は難しい。
フェイトは練でオーラを練り上げるとバリアを解除。右手の先に黄色の球体を作り出してそれを天高く放り投げる。
その後すぐに迫るヤグルシとアイムールをバルディッシュで打ち返し、メルカルトへと反転した。
バリバリバリッと轟音を立てて落下する雷は、すべてフェイトが打ち上げた黄色の珠に吸い寄せられるように集まり、蓄積されてどんどん大きくなっていく。
フェイトがまつろわぬフェイトを倒して手に入れた権能で強化されたマグネットフォース。それはフェイトが設定した物を吸い寄せる能力へと変化していた。
フェイトは進化したマグネットフォースを使い、雷雲から打ち出される雷を吸着させているのだ。この場合は一種のデコイのような扱いだろう。同様に鋼色の珠を二つ自身の左右に投げ出し、ヤグルシとアイムールを吸着させて遠ざける。
しかし、流石に神の武器。吸い寄せる事は出来るが、フェイトのマグネットフォースに当たると、それを切裂き、フェイトへと迫るのでその都度フェイトはデコイをばら撒いて凌ぐ。
『おおっ!雷だけでなく、ヤグルシ、アイムールも遠ざけるかっ!だがっ!まだまだだっ!…ヤグルシ、ア
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ