第八十三話
[3/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
王の鞘を奪うかだよね」
「そう。でも、透過されてしまっては鞘をつかむ事も出来ない」
「チャンスは攻撃のインパクトの瞬間だけと言う事だね」
「だけど、攻撃を受け止めた瞬間にアーサー王は透過しているわ。狙うチャンスは中々無い…けれど、その刹那の瞬間は確かに実体化しているわね」
「う、うーん…影分身が切裂かれた瞬間を狙うとか?」
「…仕方ない。イザナギを使うわ」
「大丈夫なの?」
ソラの提案になのはが心配そうに問いかける。
「片目くらいなら問題ないわ。ただ、私はアオほどこの術と相性がいいわけじゃないからね」
「確か一分だっけ?」
「そう。私の無敵時間は一分。その間に鞘を奪わなければ片目を失った状態での第二ラウンドね。それも一分しかないから合計二分。これが限界」
「失敗したら私がソラちゃんを担いで直ぐにここを離れる。これは譲れないよ?」
と、なのは。
「トリックスターが決まるのは一回のみよ。最初の一回で決められなければ…第二ラウンドなんて成功はしないでしょうね」
だから初撃に全力をかけるとソラが言う。
「行きましょうか。私が一人で先行するから、なのはは影分身を回収して控えていて」
「う、うん…」
ソラは空中から降り立つと、影分身を入れ替わるように回収。そのまままつろわぬアーサーとの戦闘に入った。
イザナギの制限時間は一分。
キィンキィンと剣と斧がぶつかり合う。ソラも必死さをアピールしつつ、、怪しまれないようにアーサーの剣でルナを跳ね上げられるように誘導、その威力に硬直したように装う。
「OooooooOOOOoo!」
勝負ありっ!とアーサーは直剣を振り下ろす。
ザンッ!肉を切る感覚はアーサーに確かに伝わった。…が、しかし。ソラの体がグニャリと歪むとアーサーの側面に突如として現われ、既にルナを振り下ろしていた。
「ハッ!」
キィンっ!
ソラが狙ったのはもちろんエクスカリバーの鞘。
ソラは寸分たがわず鞘を射抜き、鞘はアーサーの腰元を離れ、地面に転がった。
「GAaaaaaa!」
キレたようにアーサーは剣を振り回すがそれをソラは受け流し、隙を突いてアーサーへとルナを振り下ろす。
先ほどまではすり抜けていた攻撃が嘘のようにしっかりとアーサーにヒットした。しかし、アーサーは痛みなど感じぬとばかりにめり込んだルナを無視してソラを斬り付けた。が、しかし、またしてもソラの体が歪み、転がった鞘の元へと現れるとそれを拾い上げた。
ここまでで丁度一分。イザナギの効果が切れ、ソラの右目が閉眼する。
「ソラちゃんっ!」
隻眼になったソラの前に、なのはが庇うように降り立った。
「透過の無効化には成功
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ