第八十三話
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落下地点に居たペルセウスは跨ったペガサスごと踏み潰され、さらにその鎌で両断され光と散った。
「え?」「はっ?」「ええっ!?」「………」
神たるペルセウスがほぼ一撃で打ち倒されたのだ。護堂たちの放心も当然だろう。
スカルリーパーはその足をガチャガチャ動かすと、その巨体には似合わない速度で反転するとランスロットへと向かう。
「愛馬よっ空を駆けよっ!」
パカラッパカラッ
地面を蹴りその飛行能力で空中へと逃げようとしたランスロットだが、この空間内では呪力、神力を基にした能力の行使はシリカによって禁止されている。
幾ら駆けようが、ランスロットの愛馬は空へと駆け上がれなかった。
今回シリカが禁止したのは呪力、神力と不死性。
この空間に居る限りシリカ(ゲームマスター)の絶対優位は揺るぎようが無かった。
一応、この能力もオーラ、呪力に由来する。その為、命令を送信し、相手の脳波をキャンセルさせるチョーカーは自身が持つ呪力耐性で少しずつレジストされるまでおよそ10分程度。しかし、普段は呪力を高め、一瞬で破棄させるような能力なのだが、しかし呪力を高める行為も思考に由来するために不可能だった。
つまり、命令が伝達しなければ呪力の高めようが無い。そして10分もあればスカルリーパーの絶対的な暴力で倒されてしまうだろう。
これが巨体のまま現れたメルカルトなら、もしかしたら良い戦いが出来たかもしれない。…しかし、人間サイズのランスロットでは神力の開放なくして立ち向かえないだろう。
ランスロット達は、シリカのこの能力を発動させた時点ですでに決着は付いていたのだ。
スカルリーパーの鎌が逃げ回るランスロットの馬を切裂く。
「…くっ」
間一髪で馬から飛び降り、その鎌をかわしたランスロットだが、手に持ったエクスカリバーも、神力を操れなければ切れ味の良いだけの槍だ。
ゴロゴロと地面を転がり、その反動で起き上がるだけでも、神力を封じられているランスロットには普段のようには行かずてこずり一拍ズレてしまう。
その間にスカルリーパーは反転し、その鎌でランスロットを切裂かんと振り下ろす。
「ぐぅっ……」
その鎌を手に持った槍でどうにか受けるが、その威力に吹き飛ばされてまた転がるランスロット。
ここまで来ればもはや勝負は決した。
そもそもこのスカルリーパーに高々二人で倒せるようなも相手は無いのだ。
50人ほどが剣と盾、そして甲冑で武装し、それでもその二割の死を引き換えにようやく打倒出来るような化物なのだ。
スカルリーパーの落下からおよそ3分。一人で良く持ち堪えた方だろう。
しかし、やはりスカルリーパーの前になす術無く両断され、その身を光の粒子となってシリカに
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