4話
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の仲間も司令を信頼していなかったのでランディのハルバートの上手さや行動力、指揮などを理由に擁護してくれたのだが、それも気に入らなかったようで一芸に秀でるからといって特別扱いは許さないとランディに厳命した。
それにランディも反発して結局ライフルを使わずに模擬演習は大活躍だった。
だが、それが原因で警備隊司令から解雇通知が言い渡された。理由は組織の秩序を乱す態度を見せ、特に上司に反抗的で命令無視が目立つ。また警備隊員の基準に満たない技量しか持たないために解雇とする。
今までまともに来たこともなかったのにあの程度のことでと誰もが思ったが抗議しようにもさっさと伝えるだけ伝えて門からいなくなった司令は捕まらず、ランディ自身もここまで目を付けられてはしょうがないと粛々と解雇を受け入れた。
「結局あそこで変な意地張らなくても良かったじゃないの?本当馬鹿なんだから」
ミレイユは熱心に解雇撤回に動いてくれ、ほかの警備隊の上層部に掛け合ったり上申したりしていたのだが、やはり覆すことは出来なかった。
「本当、トラウマでさ、ライフル撃っても当たらないから腕を見せるのが恥ずかしかったんだよ」
「最後なんだから茶化さないで。私たち良いチームだったじゃない。私の指揮をランディがフォローしてくれたり逆にランディの指揮で私がフォローしていろいろ学ばせて貰ったわ」
ミレイユ班はベルガード門の部隊のみならずクロスベル警備隊全体での演習成績はトップなのだ。全体としてはタングラム門には負けるが班としての成績は突出していた。
「俺もいろいろ感謝してる。最初から最後まで世話掛けちまったしさ」
ランディはミレイユに感謝しつつ笑って受け流して兵舎で荷物をまとめていた。兵舎暮らしで荷物といっても整理すれば袋一つに収まる程度でしかなかった。
(やっぱりいつか出ることを予想してたのかな。この2年、戦場で敵を求めて駆け回る殺気立った俺と平和な日常でへらへら笑って馬鹿騒ぎする俺。結局中途半端でどっちにも馴染めなかったな)
そう思っていると開きっぱなしの扉がノックされた。二人が目を向けると30代後半ぐらいの隙のない雰囲気を持つ警備隊服の女性が立っていた。
「ソーニャ副司令!」
ミレイユが驚いて直立して敬礼するとソーニャ副司令も敬礼で応じてランディを見た。
「ランディ・オルランドね。あなた辞めるんですってね?警察に行ってみない?新部署を立ち上げるために良い戦闘課員を欲しがってるの。ちょうどあなたならうってつけだと思って」
いきなり話を持ってきて、どう?という態度だったがどうせ行くところもないんでしょうという無言の圧力があった。
ランディたちが所属するクロスベル西側、帝国側を守るベルガード門とは反対、クロスベル東側、共和国方面を守るタング
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