第一部
カンピオーネとお・り・が・みの設定のすり合わせの話し
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を導いていくアリス。ミーコは、少し感心したようだ。
「ほう、そこまで分かるか。其のとおり、”異界の門”を通るという、正規の手段を使わないで現界した神は、例外なくまつろわぬ神として降臨する。殆ど事故のような物じゃよ。鈴蘭が神々に説教して”異界の門”を開かせる前は、神々は人間に絶望しておった。自ら”異界の門”を閉ざす程にな。本当なら、現世なんて来たくもない場所だったんじゃ。・・・だが、何らかの事情で、現世と異界の間に穴が開くことがある。その穴に運悪く落ちてしまった存在・・・それが、『まつろわぬ神』としてこの世に現れる。」
「じ、事故・・・?」
神々が人類に絶望していたとか、それを鈴蘭が説教して開かせたとか、色々突っ込みたい部分はあったものの、『まつろわぬ神』という災害が、ただの事故でこの世界にやってくるというその事実に、アリスは愕然とした。
「そうなの。何故、正規の手段を使わないと『まつろわぬ神』になってしまうのかは、私たちにもまだ分かっていないの。分かっているのは、『まつろわぬ神』として現界すると、誰かに倒されるまでは異界に戻れないということなの。だから、まつろわぬ神を見つけたらドンドン倒してあげたほうがいいの。それが、彼らのためでもあるの。」
「ドンドン倒した方がいいって・・・神々は倒される事を嫌がりますよね?」
「誰だって殺されるのは嫌なの。しかも、まつろわぬ神というのは理性的に行動することが不可能になるの。まつろわぬ神は、殺されることでしか正気に戻れないし、自分の異界に帰る事も出来ないの。でも、それが理性では分かっていても、反発したくなるのがまつろわぬ神というものなの。謂わば、究極の天邪鬼なの。反抗期の子供なの。」
「いや、最後はちょっと違うんじゃ・・・?」
鈴蘭のツッコミも無視して、話し続ける。
「更に、パンドラが厄介なの。彼女は、神でありながらも何処までも人間の味方なの。災害を殺した人間に、強大な力を持たせてしまうの。元々神々は、人間如きが強い力を持つことを嫌うの。自分たちの存在意義が薄れてしまうから。これも、まつろわぬ神が殺される事を嫌がる一因だと思うの。」
「成程・・・。」
身に覚えがある鈴蘭は納得した。まだ自分が【聖魔王】ではなく、ただの【魔王候補】と呼ばれれていた時代、ほむらに言われた事があるのだ。『人間如きがそんな力を持っているなど認めない』と。
災害に対抗するために、パンドラさんが、神を殺した人間を神殺しとして新生させる為にやってくる。自分の死は、自分を殺した相手を神と同じ土俵まで押し上げる原因になってしまうのだ。これでは、素直に殺されてくれるはずもない。
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